原価300万円?のシチュー

こんにちはTango245です。
それで前回の続きです。皆様は昔買われたワイン、どうされていらっしゃいますか? 家で開けるのもなんかもったいなくて、ズルズルとセラーで眠らせ、そろそろ飲み頃を超えつつあるワインも少なからずあるのではないでしょうか。店主は先日86年のコスを抜いて飲んでみましたが、これは絶好調でした。(ラトゥールあたりはまだかもですね。)

ワインはここ10年で販売価格が高騰し,なかなか買いにくくはなってしまったものの、手持ちのワインが、「え、そんな値段?」となっているのには、まんざら悪い気はしません。ですが、売りに行くと叩かれ、買取の値段を聞くと馬鹿らしくなります。ここは断捨離でご自身で飲まれるのが正しい選択ではないかと思います。また最近のワインの高騰で、高級ワインをレストランで頼むことは難しくなりました。レストランもよほど体力がなければ高価なワインは在庫できないと思います。こういうのはある程度の本数が揃っていないと逆に格好悪いですし、、、。一方で中途半端な安旨ワインでは料理の足を引っ張ります。であれば、安旨ワインの粗利程度の抜栓料で持ち込み可にする方が得策です。小資本で腕のいいレストランのワインの持ち込み可は今後必然的に一般的になっていくのではないでしょうか。売るに売れない、飲むに飲めない高級ワインを持て余してきた我々にも朗報であります。

それで本題ですが、持ち込む際の道具であります。レジ袋や紙袋から「これよろしく」はダメです。高級ワインやレストランへのレスペクトを込めて、今頃の季節ならいいコートを着て、(できれば何日か前に)丁重に運んでお願いするべきかと考えます。その際のお薦めは、ミラノの銘店ロレンティーのブライドルレザーのワインケースです。デッドストックです。フルボトルが2本、白ならマイグラス2脚収納可能です。これで持って行けば、いい席に回されると思いますし、そこがそれ以降お客様の定位置になるかと思います。「いい品は貴方をいいところへ連れていってくれる」です。そうなると、またいい年の人間が酔っ払うのも恰好悪いですし、折角の高級ワインなので、ちょっとやせ我慢して指3本ぐらい残して(昔はこれぐらいが標準でした)お帰りください。ソムリエが飲むもよし、店のソースやシチューに長年継ぎ足されていくもよしです。最近の若いソムリエはなかなかいいワインを飲む機会ないと思いますし、アンリジャイエやドゥーボエ、ペトリュスやルパンが入っているシチューなんてそこでしか食べれません。しかも材料費ベースでは我々が作ったようなもんです。「いつかその日が来る日まで」、継ぎ足し継ぎ足し孫の代まで引き継いでいって自慢するのはどうでしょうか。「これ原価300万円のシチューやで」(まわりは誰も聞いてくれていないでしょうけど) ちなみに空ビンは店に進呈するもよし、可愛くボックスに隠して持って買えるもよしであります。

 

また、年を取ってくると夜遊びも暴飲暴食も減り、早く起きるようになり、することも読書や勉強ぐらいしか無くなってきます。むしろ読書や勉強が楽しくなっていませんか。まっすぐで140km出なくなると配球やコントロールで勝負せざるを得なくなり、初めはそれをよしとできませんが、そのうち、そこに楽しみを見出してしまう、ような。あまり隠居してしまうのも問題ではありますが、ある意味、折角のいい機会なので気軽に楽しんでしまうとして、その場合はやはり「カタチ」から入りたいものです。まずは机の周りの小物から始め、絵を飾ることをお勧めしています。そして机や椅子、ソファまで揃えばコンプリート、と勝手に思っております。(断捨離どころか物欲Again、散財Returnsです。)また長くなりそうなので、これらについては次回に回します。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

 

物欲減退モードのお客様

こんにちは、Tango245です。
当店は過去に店主が買い集めた品を中心に、その偏りも含め他店にはない品揃えを目指し営業しております。勝手ながらイメージさせていただいているのは、1)物欲減退モードのお客様、2)そろそろビスポークのお客様 3)これからファッションのお客様、でございます。今回はその一番目の、物欲減退モードのお客様に向けて書かせていただきます。

物欲減退モードのお客様は、行くところまで行ってしまっていて、むしろ断捨離過程のレイヤーにいらっしゃるかと思います。通常、物欲と仕事の質(と量)は比例しますので、物欲の衰退はあまりよろしくありません。そのままの状態が続くと健康を害する恐れもあります。このところなんか調子が出ない? こう行った症状はサプリのプラセボ効果に頼るよりも物欲で改善するのが根本的な治療法です。(個人の考えです。)

問題はその物欲をどう呼び戻すかであります。このレイヤーにいらっしゃるお客様は、ただでさえ相当やりきってしまわれているので、昨今の価格の高騰と縫製や素材等品質の劣化に辟易されていらっしゃるのではないでしょうか。それも減退の理由かと思います。一方で家や職場には、昔買った品々が箱に入ったままの状態で積まれている。当店、そんなお客様には、当店のような店舗の開店をご提案しております。店主も開店前は買い物をしなくなっておりましたが、開業後クレジットカードの限度額を超える月がしばしば出てしまっています。仕入れではなく私物で、です。場所が空けば自然と買いたくなるものであります。「息継ぎするにはまず息吐かないと」、「浮きたければまず沈め」。ということで、そんなお客様には、(店の開業はともかくとしても)まずは前捌きとして、お手持ちをヤフオクやメルカリ等で減らされることをお勧めしております。多分気分が乗ってきます。(逸品はお売りにならないようにご注意下さい。)

それでも「それで何を買うのか、何かあるのか?」ですが、ここで最近のものに行くと結局繰り返しになります。少数精鋭でいく必要性があり、少数精鋭なら昔のものに勝てません。当店では、イタリア物ならグイドボージやガット、ステファノベーメル等、現在すでに閉店や逝去されたサルトや工房の逸品、イギリスやフランス物なら名カッターがいた頃のハンツマンやカンプス等のスーツやコークストリート時代のクレバリーの靴等を揃えていくことをご提案しております。これらの品々は当店にもいくつかありますが、今見ても古さはなく輝いて見えます。この辺りの品を気長に探しながら、程度のいいのは普段から着用し、デッドストックが出ればコレクションとして保有していく感じでいけば、物欲、ひいては仕事や健康にももう一段ハリと潤いが増してくるのでは、考えております。

さらに「究極の3品」として、古いビキューナのコートロシアンカーフの靴、そしてアイリッシュリネンのスーツをお勧めしております。こういった逸品は、ギブソンのバースト、アンリジャイエのワイン、ディノやガルウイングの300SLのようなある種宗教的な評価を受けるようになる、と店主は考えております。これらの品はもはやギターやワイン、車の値段ではなくなってしまっており、「究極の3品」もそのうちそうなるのでは、と勝手に考えております。今ならまだ「買える値段」です。「今のうちに」とお勧めしております。お孫さんの代、あるいはその次の代まで引き継いでいってください。またミラノの銘店ロレンツィーのワインケースエルメスの書斎セット油絵もお勧めしておりますが長くなりそうなので、これらについては次回に回します。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

ビスポーク物、ファクトリー物

こんにちは、Tango245です。
英国のテーラーというと、ハンツマン、ヘンリープール、アンダーソン&シェパードが3強かと思います。イタリアでいうとグイド・ボージやカラチェニ、カンパーニャ、パニコあたり、フランスでは、カンプスとそこの出身のスマルトとなりますでしょうか。個人的には、そこに、チフォネリや今は亡きアルニスも入るかと思います。ですがこれらのテーラーやサルト、アトリエの多くは、ビスポーク物もあればファクトリー物も、あるいは国内のライセンス物もあり、それらがひと塊となってそのブランドを形成しております。

チフォネリで言いますと、エルメスのシュール・ムジュール(ス・ミズーラ)も請け負っていたようなビスポーク物があって、その周りにカルーソやベルベストとかが請け負っているファクトリー物の既製品があって、それとは別に日本の百貨店で展開されているような日本製のライセンス生産物があります。かつて「左岸のアルニス、右岸のエルメス」と称されたアルニスも、これもビスポーク物と同じくカルーソやイザイアが請け負っている既製品があるわけであります。

当然価格は違っており、ビスポークで100万円前後、別のファクトリーの既成品で30万前後、ライセンス生産品で20万円前後という感じでしょうか。ブランド側としましては、資本効率が追及される昨今、より売上の増大が狙え、かつ利益率の高いビジネスにシフトしたいという意向が多かれ少なかれ働くのは否めませんので、各社の戦略の違いはあるにしても、概ねこういった傾向があるのだと思われます。

問題は、そのブランドの本来の価値はどこにあるのか、という点であります。熟練した職人の手仕事に価値があるのか、あるいフィッシュマウスやタグ等、いわゆるアイコン的な意匠やタグに価値があるのか、と。熟練した職人の手仕事に価値を見出すのなら、別のファクトリーが製作した既製品やライセンス生産の既製品に(そのブランドの)価値はないと思いますし、アイコン的な意匠やタグに価値を求めるのであれば、何も100万円以上のお金や何ケ月もの期間や手間を使ってビスポークを注文するより、2ケ月程度の国内ライセンス物や、すぐに買える吊るしのファクトリー物のほうがありがたいわけであります。

その何に価値を見出だすかというのは、人それぞれであります。タグにあこがれる気持ちは店主も否定できません。ですが、ファクトリー物を製造しているのがカルーソ(多分)であれば、そのスーツはカルーソ水準を超えてはいないはずであります。店主はカルーソのスーツのコストパフォーマンスは高いと考えております。10万円そこそこであの水準はありがたいと思いますが、30万円の価値はどうかな、と思っています。30万出すならカルーソよりベルベスト買う(いや、それなら当店で未使用のブリオーニ、18万円で、、、)でしょうし。よってカルーソが作っている(と思われる)イタリア製のチフォネリのスーツの着心地に30万円の価値はやはり微妙で、30万円で売られるその値段には、カルーソがチフォネリ仕様で作るチフォネリらしさとチフォネリのタグ代に価格の半分ぐらいが入っているということになります。そのタグもビスポークと吊るしは大概の場合は違います。それでも「100万払うよりは、、、」という考えもありますが、なんか「もやもや感」が拭えないのであります。好きなブランドだけにちょっと微妙です。同様に考えると国内ライセンス物に至っては、着心地は数万円の水準に、らしさとタグ、で20万円というところでしょうか。(すみません、勝手な判断です。)

こう書くと、なんか否定的な感じになっていますが、店主は、イタリア製のアルニスもチフォネリも相当気に入っております。問題は、そのアトリエ仕様のらしさとタグにいくら払えるか、というバランスであります。キトンが請け負って30万なら買いますし、ベルベストが請け負って30万円でも買うと思います。実際、昔はエディモネッティとかティンカーティのスーツとかはキトンが作っておりましたし、「そんな時代もあった」わけで、ですがカルーソだとバレちゃうと原価わかっちゃうので、好きは好きなんですがモヤモヤしてしまうということであります。(繰り返しですがカルーソのコストパフォーマンスは高いと思っています)

ということで、当店の価格設定、アルニスやチフォネリのファクトリー物(未使用品)につきまして、カルーソの価格を意識してつけております。アルニスらしさやチフォネリらしさ、そしてタグ代は、乗せておりません。それらはサービスです。カルーソの10万円そこそこの品をセールで購入したという前提で7万円としています。まずは、コルビジェやピカソ、ヘミングウエイに愛されたアルニスらしさ(ってもアルニスはもうありませんが)、「100m先からでもわかる」と言われたチフォネリらしさを、カルーソのセール価格で、ぜひお試しいただければと考えております。アルニスやチフォネリのタグはやはり別格感がありますので。

一方、ユーズドにはなってしまいますが、冒頭でご紹介した雲上アトリエの本丸と言える、ビスポーク物も在庫しております。ぜひ一度羽織っていただき、ファクトリー物と比べていただき100万円の価値があるのかどうか、ビスポークの価値があるのかどうか、ファクトリー物でも十分なのか、ご判断いただければ、と存じます。やはりビスポークということであれば、各アトリエ、頼りになる人をご紹介させていただきますし、(100万円は出せないものの)ファクトリー物は似て非なる物であれば当店のユーズドをご検討ください。それぞれ2,3着ずつしかありませんが、サイズが合えばお買い得です。自分がビスポークしたのもありますが、(どの道全部は着れないので)サイズ関係なしで購入したユーズド品もありますので、サイズは割とバラけています。(個人的に雲上の雲上はカンプスでしょうか。)

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

 

 

 

 

 

 

カ、カ、カラチェニが、

こんにちは、Tango245です。
先日、「ブリオーニのユーズドスーツを5万円で」で書かせていただきましたが、当店、商品のクリーニングには結構力を入れているつもりであります。例外もありますが、(風合い等が変わってしまうとしても)清潔感重視で水洗いを敢行しています。シルクのシャツやビキューナのコートとかは例外に入りません。

失敗も数多くしております。よくやるのはタグの表記を溶かしてしまうことであります。まあ基本的には溶かしてもいいのですが、痛かったのは1918年と1945年の軍物のオフィサーコートです。生地がメルトンですし、大丈夫だろうということで水洗いを敢行しまところ、やらかしてしまいました。双方、終戦の年の製造(ここがキモだったのですが)なので、物流等を考えると戦地までは行けていないと思われます。実際見た目はデッドストックです。水洗い中は、汚れもほとんど出ず、程度の良さを実感しましたが、タグの表記が溶けてしまったのは誤算でした。それでも一応写真はとっておりますので、価値は下がるとは思いますが、自己満足レベルはまあなんとかあるかと思っております。

もっと痛かったのは1962年製のカラチェニのスーツであります。見た目はそれほど汚れていませんでしたが、水につけますとさすがに50年以上も前の品ですので、結構汚れが出てきます。結局3回水洗いをして干してみるとびっくりであります。パンツが両足とも縫い目が解け縦に裂けています。「いやあ、さすがに手縫いは違うなあ」と、ここまでは余裕かましていたのですが、上着を見てびっくりです。裏地は破れ、まあそれもいいのですが、なんと袖丈、着丈がそれぞれ5cm以上、10cm近く縮んでしまっておりました。生地の状態でなく、製造後何十年も経つ品がここまで縮むとは大誤算でした。もちろんカラチェニのタグは溶けています。別に洗濯機を回したわけではなく、押し洗いとつけおき洗いにもかかわらずこうなるとは。やれやれ、、やれやれ、やれやれ、です。これ着れるのはアルマーニを着こなす泰明小学校の6年生の生徒さんぐらいかもしれません。折角ですので、とことんバラして勉強させてもらうことにしています。

実は、その後も別のカラチェニを水洗いしています。前回の轍を踏まえ、ぬるま湯の温度やつけおきの時間を調整し、、、。5cm以上とは言いませんけど、それでも2cmは縮みました。ヘンリープールやハンツマン、パニコやコスタンティーノはあんまり縮まないんですけど。なんでカラチェニだけそんなに縮むのかよくわかりません。

今回は失敗談として書いていますが、意外と上手くいくケースもあります。古いカシミアとかも水洗いをしてみると、結構いい感じに甦ったりします。寒い中、年末の大掃除とか頑張ると清々しい気分になりますが、ちょうどああいった感覚です。最近は色々と面倒なのか、クリーニング店も水洗いはなかなか受け付けてもらえず、何でもかんでもドライクリーニングですが、ドライクリーニングの工程をネットとかで見ますと、それがなんで綺麗になるのか、という疑問を持ってしまいます。そんなこんなで全くもって個人の感想ですが、水洗いはやめられません。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

メンズプレシャス

こんにちは、Tngo245です。
先日、「雑誌の取材を受けまして、」と書かせていただきましたが、雑誌名はメンズプレシャスでございまして、その号が12月6日に発売されます。編集前に一度原稿を見せていただける等、誠にご丁寧なご対応をいただき感謝しております。この場をお借りし御礼申し上げます。ありがとうございました。

それで前もって見せていただいた素の写真があるのですが、これすごいです。実際はモノクロの半ページに記事と写真二枚、よって写真自体は名刺の半分より小さいぐらいなのでそんなにはわからなくなるのですが、カラーである程度の大きさで見ると、メチャクチャ格好いいです。素人なのでどこがどうとかいえないのですが、照明なのでしょうか、それともシャッタースピード?(えっ、それは関係ない)、この写真がモノクロの小さい写真に落とし込まれるのは、逆にかなりの贅沢と言えます。まるでクロサワ映画のようであります。と、この辺りを少しお話ししたく書かせていただきました。当サイトのインスタやブログでの写真は自分がi-phoneで撮ってアップしてしまっているのですが、やはり「ここぞ」というときはプロの人にお願いしたいと、思った次第です。腕はもちろんですが、それに加えて機材も車の後部座席埋まってしまうくらいの装備ですから、そもそも比べるのがおこがましいわけで、、、。(ちなみに当店のホームページや紹介カタログ、パンフレットの写真もプロのカメラマンの人に撮っていただいております。)

思えば、過去30年、店主はいろいろな雑誌で勉強させてもらいました。「ブルータスの英国靴特集」とか「ガリバーのイタリア特集」とかは今も店主のバイブルですし、自己責任ですがジャンキーにされてしまったMen’s Exとか、MEN’S CLUB DORSOなんかもマニアックでお世話になりました。(ブルータスなんかは大学生の頃から買っていましたが、今でも時々、買いたくなってしまうのは、すごいことだと思います。)とはいえ当時は雑誌全体に勢いがあり、予算もあったかと思いますので、ある意味イケイケで良かったわけです。ですが、最近は我々も雑誌を買わなくなり、つれて広告料も減少傾向、結果、廃刊や休刊も相次ぎ、雑誌を取り巻く環境もなかなか厳しいと思われる中(すみません、大きなお世話です)、メンズプレシャスは頑張っていただいております。ロケ地とかも、なんでそこ?という感じで、ドライブ感満載です。店主もその昔ロンドン出張にかこつけて、フランスのリヨンやイタリアのビエラとか真面目にかつ真摯に行ってましたので手口(失礼)はなんとなくわかります。これからも楽しませていただきたいと思っています。またそんな雑誌に紹介されて、当店もありがたい限りで、今後ともアホアホ感を失わず営業していく予定です。ということで、12月6日はメンズプレシャス冬号、ぜひ書店にてお手にとっていただければ幸いです。と同時に、発売前に一度、是非ご予約だけでも当店をよろしくお願いいたします。ドタキャンも全然大丈夫です。売れたら終わりのone&onlyの品ばかりを揃えておりますので。(って、そこかい?)

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

 

 

 

 

 

 

未使用ネクタイを1万円以下で

こんにちは、Tango245です。
本日は当店がこれまで推して来た7つの項目の最後、ネクタイについてです。巷ではネクタイが売れていないようで、売れないので力入れない、力入れていないので売れない、と使用頻度の減少と相まって、負の連鎖が起こっているようです。

実際、最近のネクタイは、「ちょっといいな」と思うものは、だいたい3万円越え、場合によっては4,5万円ぐらいしてしまい、1万円ぐらいのものは、シルクがなんかシャリシャリしていたり、芯地とうまく馴染んでいなくて、悲しくなって気分が滅入ります。なんでネクタイして気分が滅入らないといけないのか、、、、。キトンなんかも質感がずいぶんと変わってしまいました。個人的には定価1.8万円の頃のキトンが一番いいと思っています。(個人の感想です)

またツイードのジャケットやコートなんかは、清潔感があれば使用感があっても逆に味と捉えられ好印象であったりもしますが、ネクタイは「ビシッ」としていないとみすぼらしく見えてしまいます。なのでシャツ同様、あるいはシャツ以上に消耗品なのかもしれません。

手持ちのネクタイはくたびれて来ているものの、良いネクタイがない、あっても高い、実際締める機会も減っている、ということで、何となく誤魔化せているのだと思いますものの、こんな時こそ、良いネクタイで差をつけるのはいかがでしょうか? いつもスーツ着ない人がスーツを着ると格好良く見えたり、いつもブルーのシャツを着ている人が、白のシャツを着ると格好良く見えたり、、、。いい素材のネクタイを締めるとなんか姿勢も伸びて運気が回ってくる感じがするのは店主だけでしょうか。

ネクタイは構造がシンプルでコストも安いイメージありますが、結構原価がかかるらしいです。セッテピエゲだと、生地が70cm四方ぐらい、ハンドロールで処理すると、1本縫うのに4時間ぐらいかかるようです。材料費でいいシルクだと数千円後半かあるいはそれ以上、工賃が時給1500円としても6000円ですから、ハンドロールのセッテピエゲのネクタイは、原価だけで軽く1万円を超えてくる計算になります。そこにブランドの利益やセレクトショップの利益が加算されれば、やはり1本3万円はしょうがないところでしょうか。価格を大きく抑えるにはセッテピエゲやめるか、裏地つけてミシンで縫うか、素材と工賃を節約するしかないわけであります。

当店のネクタイの売り上げは悪くない状況です。太刀魚?のように立ってしまいそうなシルクや重みのあるシルク等、昔の質感のネクタイを、未使用品でも1万円まででお出ししております。20年前のものでもセロファンの袋から出すと眩しさ満載で、その辺のセレクトショップの1万円の物は二度と買えなくなります。加えて当店のネクタイはセッテピエゲかカシミア素材、そのどちらかでなければ雲上ブランド、というラインアップです。中には雲上ブランドでカシミア100%、さらにセッテピエゲという、アホアホなネクタイ(ぶ厚すぎる)やセッテピエゲならぬ25ピエゲといったものもあります。ですが、これらも基本的に在庫限りです。もはや未使用品の在庫が大きく増えることは考えにくいので、今のうちにぜひ大人買いしてしまってください。今ならまだまだ選り取り見取り、未使用品3,4本買っても3万円前後です。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

 

 

雲上ブランドの未使用シャツを1万円台で

こんにちは、Tango245です。
個人の感想ですが、日本人の場合、ファッションはその人のレイヤーにもよるのですが、靴と服のバランスで、靴が負けているケースはあまりないような気がします。靴からファッションに入っている人が多いという面があるかもしれません。靴で止まっていれば、平和でいいのですが、洋服に入ると、一段手ごわいレイヤーが待っていて、さらに1周回ってもう一度靴に戻るとまた手ごわいレイヤーに入ります。パソコンや中古車と同じように、一番弱いところが気になってしまい(自分以外は誰もほとんど気にしていないのですが)、エクセルの循環のようにスタックしてしまいます。

靴の次はスーツやジャケットなんでしょうけど、この辺りまでは「一生物」的に納得できるので、まだ奮発できます。同様にコートも奮発できます。ですがシャツはどうでしょうか。かなり消耗品に近いです。店主もインスタグラムにあげたような、20年以上、回数にして200回以上着ているシャツもあるにはありますが、かなり生命力が強くないとそこまでは生き残れません。シャツ自体の寿命よりも、その他の要因が危険なのであります。ということでなかなかお金はかけにくいアイテムとなり、心なしか全体として靴やジャケット、コートに比べて負けているケースも結構あるように感じます。また当初は着心地のいいシャツ全般で満足しますが、そのうち英国系のスーツには英国系のシャツ、イタリア系のスーツにはイタリア系のシャツ、もっというとナポリ系にはナポリ系とシャツとジャケットのバランスが非常に気になり、それが合ってないとなんかストレスになり、結果、枚数も必要になって来ます。

消耗品で数が必要だと出せる金額にも限界が出ます。店主の時代は、フィノッロの8万円を除けば、マトッツォでも3万円ぐらいだったのでまだ何とかなりましたが、マトッツォ10万円超の今の時代、それで揃えるのは体力が要ります。日常使いなら、3万円程度まで、できれば1万円台で押さえたい感じではないでしょうか。

シャツは身体に直に触れるものですし、ここが快適でなければジャケットの作りの良さも殺されてしまいますので、手抜きはできません。消耗品でなければ一番お金をかけてもいいところかもしれません。いいものは欲しい反面、お金はあまりかけたくない。ですが当店、雲上ブランドの未使用シャツを1万円台でご用意しております。アットリーニ、パープルレーベル、ブリオーニ、チフォネリ、ターンブル&アッサー、、、、。サイズ38−40です。サイズが合えば、国産の1万円台より満足度高いです。

3万円お出しいただければ、これもサイズは限られますが、カルロリーバを使ったシニスカルキ、スカルピーノ時代のコスタンティーノや定価16万円のカシミア100%のパープルレーベルもありますし、さらに物足りないジャンキーなお客様には、シモネゴダールを使ったスカルピーノ、フィノッロもご用意しております(全て未使用品です)。また消耗品と割り切りユーズドでもよろしければ、これらのブランドもさらにお買い得な価格でお出ししていますので、用途と方向性に応じて大人買いしてしまってください。サイズのお問い合わせ等は、お気軽にお申し付けください。よろしくお願いいたします。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

ブリオーニのユーズドを数万円半ばで

こんにちは、Tango245です。
このところ、限られた予算でいい品を妥協せずに購入するという二律相反する命題への咀嚼として、いろいろとご提案させていただいておりますが、今回は「ブリオーニのユーズドスーツを数万円半ばで」です。

ブリオーニは、そのイメージから皆さん敬遠気味だと思うのですが、一度だまされたと思って着てみてもらえませんかと、先日「未使用品のスーツを20万円以下で」をご紹介させていただきました。それでも20万円はちょっと、、、というお客様向けに、ユーズド品にはなりますが、5万円前後でどうですか、と考えております。5万円ですが定価は正真正銘70,80万円の銘品です。生地や縫製等のスペックは高く、使用頻度も少なく、また丁寧に扱っておりましたので、お薦めであります。

またこういった価格ですので、ぜひお若いお客様もご検討いただければありがたいです。ブリオーニなんてまだ早いとお思いのお客様、新品はともかくとしても、少しこなれたユーズドならそんなことはありません。実際店主の息子が今大学生で、生意気にもブリオーニのユーズドのスーツ着ていますが、普通に普通です。20歳代半ばの社会人のお客様なら全く問題ないと思います。難があるとすれば、一回こういうの着るともう戻れないかもしれない点でしょうか。うまい酒はわからなくてもまずい酒はわかる感じです。あともう一点、合わせるシャツとネクタイでしょうか。お若いお客様だとこれまでのシャツやネクタイが負けてしまう可能性があります。とはいえ当店、ブリオーニのシャツを、未使用品、ユーズド品ともに実店舗最安値を目指し値付けをしておりますので、お問い合わせいただければありがたいです。マニアックに行くなら、ユーズドですが後年ブリオーニに吸収されるブリーニなんか最高だと思います。

またシャツとスーツをお買い上げのお客様には粗品で未使用品のブリオーニのネクタイを1本お付けします。20歳代特典といたしまして20歳代のお客様には2本付けますので、お気軽にご用命ください。(ネクタイ2本で定価6万超えています)

ユーズドということで抵抗をお持ちのお客様もいらっしゃるかと存じます。お気持ちは理解しております。ですがそうなると外食時のお皿やお箸、スプーンは???となりませんでしょうか。ユーズドには価格面の魅力もありますが、昨今はいい素材や縫製はユーズドでしか見られなくなってきております。少し基準を緩めていただければありがたいです。当店もお客様にできる限り気持ちよくお召しいただくために、革製品を除き、原則ほとんどの商品に、いいか悪いかは別として水洗いによる洗濯を施しております。ビキューナやカシミアのコート、シルクのシャツ等も例外ではありません。まあその辺のホテルのタオルより数倍気を使って洗っております。何卒よろしくお願い申し上げます。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

(続き)ゼニアを6万円で

こんにちは、Tango245です。
今回は前回書けなかった「ゼニア」について、です。
皆様のお父様、あるいはご子息は洋服にご興味をお持ちですか。同じ趣味をお持ちになれば共通の話題ができますし、また親子でシェアできますと、冒険もできますので、着こなしの引き出しがもう一段できる感じかと思います。とりわけお父様を引き込めれば日銀がバックにつくようなものですから鬼に金棒です。ご自分が欲しいものはもう一通り揃えてもらえるのではないでしょうか。

しかしながら、なかなか人生そうもいかないのが常なので、残念ながらまったく洋服には興味を示してくれていない場合も多いのかもしれません。「いい服着た方が絶対にいいのに、、、、」。そこでゼニアです。

無類の洋服好きでゼニアがお好きというお客様は、割といらしゃらないのではないでしょうか。店主の周りにもあまりいません。ですが一般的には、また女性にも、キトンやブリオーニより知名度は高そうですし、会社のエグゼクティブのインタービューでも、ゼニアでキメている的なコメントが多いように思います。何事もほどほどが肝要ですので、実はゼニアあたりが一番好感が持たれ、よく飛ぶスイートスポット?なのかもしれません。

ということで、今回のご提案は、洋服にご興味お持ちでないお父様やご子息の誕生日かなんかの記念にゼニアをプレゼントして、ゼニアを入り口に洋服ジャンキーの世界にご招待するというのはいかがでしょうか、というものです。

もともと洋服好きのお客様のご親族ですからそのDNAは入っているはずです。あとはきっかけですが、ゼニアなら入りやすいのではないでしょうか。ゼニアを渡してまずは着てもらい、周りの反応がそれまでと違うことを認識してもらう。それで、その後人生にハリや潤いが出て、それは自分の実力と思っていたものの、実は洋服の効用と気づいた時には、すでにジャンキーな世界から抜けられない身体に、、、、と。いかがでしょうか? ご子息には少しカジュアル目なスーツを、お父様にはカシミア入りのブラックラベルをご用意しております。どちらも仕付け糸のついた状態の未使用品で6万円、お安い投資かと思います。定価はそれぞれ30万超と40万超の品です。未使用品のシャツも1万円台でありますので、セットでとりあえず渡してしまってください。

またお客様に置かれましてもマニアックに走り過ぎ、少し外し気味、あるいはデッドエンドに陥ってしまう場合もあるかと思います。そんな時は一旦退却してゼニアで仕切りなおすのも良いのかもしれません。一般的、特に女性にはキトンやアットリーニよりゼニア。「ゼニアで良い」ではなく、「ゼニアがいい」、「ゼニアじ ゃないと、、、」です。

また当店ゼニアは、お洒落で使い勝手のいいガーメントバッグとトロリーの在庫があります。トロリーはなかなか銘品がないのですが、この品は革製でシンプルな外観が好印象です。外観でゼニアとわかるのは目立たない小さいプレートのみです。手荷物で預けるなら耐久性重視ですが機内持ち込みなら見た目も重要。ぜひご検討ください。実はこのゼニアのトロリー、同じものが3台あります。ぜひ大人買いしていただき、一家で、あるいは課で揃えてしまってください。ラウンジやロビーでの待ち合わせではメチャクチャ映えると思います。上司用にブリオーニのシンプルな革製トロリーもご用意しております。またブリオーニの小ぶりな革製アタッシュケース、ゼロハリバートンの革製ガーメントバック、そしてガッパーナの革製トートバックで出張セットがコンプリートします。世界中どこのホテルでチェックインしても誰にも負けない自信があります。部屋が空いていればグレードアップもあるかもしれません。

 

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。

ベルベスト、ゼニアの未使用品を6-7万円で

こんにちは、Tango245です。
今回のお薦めはベルベストです。ベルベスト、訳すると「美しい服」です(知ってるよ)。店主がベルベストの「背広を初めて買った」のは、20年以上前、東京プリンスのピサ、もしかしたら三越の6階であります。値段は確か定価で20万円半ばから後半だったような気がします。当時は若かったので、こういうのが渋い(はず)と思い、買ってみたものの、家の鏡では、スタイルも普通で、というより日本の疲れたサラリーマンが着ているような感じがして、即お蔵入りとなりました。ちなみにこのスーツは今もありますが、今着ても、逆に新しい、とかも言えず、さらに20年お蔵入りの予定です。ピサ(あるいは三越の6階)が扱っていたわけですから一流ではあったはずのですが、、、。 現実は厳しいです。
それでその後、店主はクラシコ系の別ブランドやナポリやミラノのサルトに傾倒していき、それ以降ベルベストの服を買うことはありませんでした。実際、雑誌やセレクトショップの評価も下がり、二軍のような扱いになっていたと思います。

ですが、数年前、たまたま探していた生地を使ったジャケットがベルベストで、羽織ってみると優しくてまさに「美しい服」です。値段を見ると、20万円台なので当時と変わりません。キトン、アットリーニ等のブランドの価格の高騰に比べると、非常に良心的であります。セレクトショップも一軍扱いのように感じます。「キトン買うならこっちちゃう?」、それ以降、好きなファクトリーブランドに変わりました。

毎度くどいのですが、キトンもアットリーニも今より20年前のスーツの方が雰囲気あります。にもかかわらず今の価格は当時の2倍ぐらいしている感じであります。ブリオーニは今のほうがいいと思っていますが、価格は当時の2倍以上(なので当店では定価の75%off)しております。しかしベルベスト、今の物を昔の物と比べると同じブランドとは思えないくらい良くなっています。加えてお値段ほぼ据え置きです。この間何があったのでしょう。「客が二人の演芸場で、いつか売れると信じて」長い間、黙々と仕事をこなしてきたのでしょうか。いろいろなブランドが消えていった中、まさに継続は力なりです。シャツやネクタイを出してない(多分)ところもなんかもうれしかったりします。ということでそんなベルベストの未使用ジャケット、7万円でどうでしょうか。サイズは44、46、48になります。

また、着用1、2回のファー付きのエスコ リアルっぽいウールのコートもあります。ファー付きのウールのコートはなかなかないのではないでしょうか。外見は普通です。カシミア素材を使っていないところが確信犯的で、脱いた時の落差を演出しているような気がします。シルエットも綺麗です。サイズ48ですが守備範囲は広く、どう着るかにもよりますが普段44−50をお召しのお客様なら問題ないかと思います。

ここでゼニアを続けると長くなってしまいますので、ゼニアについては次回に回します。ゼニア?とお思いのお客様もいらっしゃるかと思いますが、お読みいただければ幸甚です。大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。