原価300万円?のシチュー

こんにちはTango245です。
それで前回の続きです。皆様は昔買われたワイン、どうされていらっしゃいますか? 家で開けるのもなんかもったいなくて、ズルズルとセラーで眠らせ、そろそろ飲み頃を超えつつあるワインも少なからずあるのではないでしょうか。店主は先日86年のコスを抜いて飲んでみましたが、これは絶好調でした。(ラトゥールあたりはまだかもですね。)

ワインはここ10年で販売価格が高騰し,なかなか買いにくくはなってしまったものの、手持ちのワインが、「え、そんな値段?」となっているのには、まんざら悪い気はしません。ですが、売りに行くと叩かれ、買取の値段を聞くと馬鹿らしくなります。ここは断捨離でご自身で飲まれるのが正しい選択ではないかと思います。また最近のワインの高騰で、高級ワインをレストランで頼むことは難しくなりました。レストランもよほど体力がなければ高価なワインは在庫できないと思います。こういうのはある程度の本数が揃っていないと逆に格好悪いですし、、、。一方で中途半端な安旨ワインでは料理の足を引っ張ります。であれば、安旨ワインの粗利程度の抜栓料で持ち込み可にする方が得策です。小資本で腕のいいレストランのワインの持ち込み可は今後必然的に一般的になっていくのではないでしょうか。売るに売れない、飲むに飲めない高級ワインを持て余してきた我々にも朗報であります。

それで本題ですが、持ち込む際の道具であります。レジ袋や紙袋から「これよろしく」はダメです。高級ワインやレストランへのレスペクトを込めて、今頃の季節ならいいコートを着て、(できれば何日か前に)丁重に運んでお願いするべきかと考えます。その際のお薦めは、ミラノの銘店ロレンティーのブライドルレザーのワインケースです。デッドストックです。フルボトルが2本、白ならマイグラス2脚収納可能です。これで持って行けば、いい席に回されると思いますし、そこがそれ以降お客様の定位置になるかと思います。「いい品は貴方をいいところへ連れていってくれる」です。そうなると、またいい年の人間が酔っ払うのも恰好悪いですし、折角の高級ワインなので、ちょっとやせ我慢して指3本ぐらい残して(昔はこれぐらいが標準でした)お帰りください。ソムリエが飲むもよし、店のソースやシチューに長年継ぎ足されていくもよしです。最近の若いソムリエはなかなかいいワインを飲む機会ないと思いますし、アンリジャイエやドゥーボエ、ペトリュスやルパンが入っているシチューなんてそこでしか食べれません。しかも材料費ベースでは我々が作ったようなもんです。「いつかその日が来る日まで」、継ぎ足し継ぎ足し孫の代まで引き継いでいって自慢するのはどうでしょうか。「これ原価300万円のシチューやで」(まわりは誰も聞いてくれていないでしょうけど) ちなみに空ビンは店に進呈するもよし、可愛くボックスに隠して持って買えるもよしであります。

 

また、年を取ってくると夜遊びも暴飲暴食も減り、早く起きるようになり、することも読書や勉強ぐらいしか無くなってきます。むしろ読書や勉強が楽しくなっていませんか。まっすぐで140km出なくなると配球やコントロールで勝負せざるを得なくなり、初めはそれをよしとできませんが、そのうち、そこに楽しみを見出してしまう、ような。あまり隠居してしまうのも問題ではありますが、ある意味、折角のいい機会なので気軽に楽しんでしまうとして、その場合はやはり「カタチ」から入りたいものです。まずは机の周りの小物から始め、絵を飾ることをお勧めしています。そして机や椅子、ソファまで揃えばコンプリート、と勝手に思っております。(断捨離どころか物欲Again、散財Returnsです。)また長くなりそうなので、これらについては次回に回します。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。