フランス産が

こんにちは、tango245です。
諸々近況のご報告をさせていただきます。このところ、フランス産が熱うございまして、少し前にアルニスのビスポークのジャケットが2着、ほぼ秒でお買い上げいただき、また先日もお若いお客様にスマルトのビスポークをお買い上げいただきました。アルニスはだいぶ前に買収されてしまっていますが、どちらも向こうで誂えても100万円ぐらい、為替によってはそれ以上するのではないかと思われる、世界でも最も高価な部類のビスポークであります(ありました)が、これを見事に着こなされていました。しかも外人がオーダーしたビスポークのスーツの袖がどちらかというと短いという、外人に負けていない、というか勝っている体型であります。腕が短い店主といたしましては、日本も変わったな、と感慨深いものがあり、何となくうるうるとしてしまいます。また赤い彗星シャーのモビルスーツ、マックス・エブゼリンが、隠れキリシタンのように、日本に浸透していたこともわかり、気分は最高です。皆様ありがとうございます。

そんな折、このブログにも時折登場するフランス人からメールが来ておりまして、なんかヨーロッパは今かなり大変らしく、フランスも三回目のロックダウン、デンマーク、オランダやベルギーでは暴動が起こっていて、ドイツではメルケルが公式に謝罪に追い込まれたといっておりました。何故かイギリスがそこそこ落ち着いているらしく、あいつらはようわからん、とか書いておりました。日本はうまくコントロールしているとかも書いてましたけど、「いやいや、、、」と説明しだすと長くなるので、「まあな」と返しておきました。それで彼も断捨離モードらしく、手持ちの入れ替えを行っているようです。彼はあまり、手仕事にはこだわっていなく、それゆえかナポリ系もあまり好きではないようです。彼によると、スーツはクロード・ルソー、ヒッチコックのアンダーソン&シェパード、60~70年代のドメニコ・カラチェニ、靴はコークストリートのクレバリー、パリロブ、ガットでもう自分はいいかな、と申しておりました。シャツやネクタイは結構マニアックなのを言っとりました。

シャツ受注会は、今回も盛況のうちに終了できました。ありがとうございます。次回は多分ですが、5月の中頃で予定しておりまして、結構納品もさせていただけるかなと考えております。あと別注ネクタイの生地がだいぶ少なくなって来ましたので来週発注する予定です。「こんな柄、欲しんだけど」とかありましたら、できる限りご要望にお答えしますので、ご連絡くださいませ。

ペイペイ祭、絶賛開催中です。MAX2割のキャッシュバック、中央区が全面的にバックアップしています。ちょうど新たに委託をいくつかお預かりさせていただいておりまして、キトンのカシミヤ100%のタグ付き未使用ジャケット(サイズ50)、使用感のない初期コスタンティーノのネイビースーツ(サイズ46相当)等あります。なんと未使用の黒のガット(サイズ小さめ8相当)、コードバンの極上バリーニがサイズ7ハーフ相当、また定価の半額の半額でブリオーニの新品もありますので、キトンかブリオーニかのお客様、よろしくお願いします。キトンの未使用カシミアのジャケットあたりはペイペイ祭がバッチリハマる価格帯です‼️

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

 

ペイペイ、ぺイペ、ペイペイ!

こんにちは、Tango245です。
先日衣替えを行いまして、夏物を出しました。ですがこのまま冬物をしまうのも何なので、今秋に向けて、熱いアイテムをご紹介させていただいておきます。当店、この季節の変わり目は、暖流と寒流が交わる、最高の漁場になりまして、このところ、カルロリーバのデッドストック、アルニスのビスポークのジャケット、ガットの未使用品等、ブログやインスタグラムでも熱いアイテムをご紹介させていただいてますが、ほかにもご紹介していない、アイテムが結構ありますので、今年の秋はよろしくお願いいたします。ホールドも大歓迎ですし、もちろん今お買い上げいただいても、です。

その一は、インカ帝国の神のコートであります。当店これまで延べで10着強在庫し、実際何着かお買い上げいただいております(ありがとうございます)。カシミヤにもピンキリがあるように、「神の素材」にもピンキリがあり、中にはメルトンのような肌触りの物もあります。当店ではそういうのをメルトン系と呼んでいますが、それはそれで値段も比較的安く、あまり気を使わず普段使いとかで使用でき、伊丹十三さんのように芝生の上でも寝ころべますので、十二分に楽しめます。色もベージュのほうが雰囲気があって最高なのですが、雰囲気ありすぎとも言え、黒やグレーが落ち着いていて羽織りやすいかもしれません。ということで、結局は「神の衣装ならなんでも」ということになるのですが、できれば1着は、やはりベージュのトロトロなやつを保有したいもので、当店でも程度のいい物から、色はベージュから、お買い上げいただいております。それで、ベージュのトロトロ系は完売かと思っていたのですが、衣替えで1着出てきまして、程度も悪くありませんので、よろしくお願いいたします。サイズが大きいので、最悪全バラで如何様にもできます。生地が余ればネックウォーマーや指なし手袋なんかいかがでしょうか。

その二は、カンプス・デ・ルカのジャケットです。カンプスといえば、フランス保守本流のメゾンであります。ロゴ等を勘案すると60年代と思われ、50年以上前のものと思われますが、時代を感じさせないコンディション。表地はフランス好きは絶対ハマるやつなのですが、裏地も背がゴールド、袖は太めのシャツストライプで、さすがに雲上メゾン、手抜きはありません。なんか時代が2周ぐらいまわってイマイマな感じの1着であります。同じくフランスの雲上アトリエのマックス・エブゼリンの回のブログで、80年当時、2ピースのスーツが5万フラン、1フランが当時40円として、計算上200万円のスーツと書きましたが、60年代のジャケットということで、乱暴に逆算しますと、当時日本円で140万円ということになります。50年前の140万円ですから、アイリッシュリネンのところで試算した、70年で15倍というインフレ率を適用しますと、50年で7倍になり、計算上1000万円近い金額になりますが、60年代のフランスというと、アランドロン全盛の時代、その時代に実際に作られた雲上アトリエのビスポークですので、価値としてはまあそんなもんでしょう(計算上ですし)。ぜひ検討ください。サイズ47相当です。

その三は、ドメニコ・カラチェニのスーツ/ジャケットです。ドメニコ・カラチェニといってもカンパーニャが買収した後の吊るしではなく、ジャンニ・アニエッリが愛した時代の正真正銘のビスポークであります。カラチェニでいいますと、62年製のスーツを水洗いして、パンツを縫っているシルクの糸が溶けてバラバラ、上着の裏地のシルクも所々溶けてボロボロ、生地が10cm近く縮んで泰明小学校サイズ、もちろんタグも溶けて判別不能という4重苦を味わった話をだいぶ前にブログに書いていますが、その後は「カラチェニは溶けて縮む」という、痺れる学習効果を胸に当店も成長してまいりました。今は状態見ながらヤバそうなのは、歯を食いしばって、水洗いをしていただける一流の業者さんにお願いしております。これ着てマリーニの靴履いて、空を見上げれば、イタリア政財界はもちろん、ユベントスもフェラーリも貴方のもの、各国の王族や元首との親交もよろしくお願いいたします。サイズはかなり大きいのが2着、46-48ぐらいが2着で、カンプスともども、冬眠ならぬ夏眠をにらみ、現在メンテに出しております(もうすぐ戻ります)。

それと重要なお知らせが一件、東京都中央区とペイペイがキャンペーンで、4月30日まで最大2割キャッシュバック実施中です。当店も加盟店舗ですので、ペイペイお持ちの皆様、この機会にぜひよろしくお願いいたします。ペイペイ、ペイペ、ぺイペイ‼、 ペイペイ、ぺイペ、ペイペイ‼‼、ペイペイ、ぺイペ、ペイペイ‼‼‼

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

柄シャツでどうっスか

こんにちは、Tango245です。
当店、18年の年末に開店し、約2年半が経っております。お客様には、スーツ、コートや靴はもちろんですが、シャツ、ネクタイ、セーターに加えて、傘やカバンや生地等、いろいろとお買い上げいただいておりまして、大変感謝しております。皆様いつもありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。

さて毎度のポジショントークなのですが、2年半の間で、最も「引き」の弱いアイテムが柄物のシャツでございます。柄物でも遠目に無地、あるいはそれに近ければ、それなりにニーズはあるのですが、マルチカラーやロンドンストライプ的なものは、自慢ですが、これまで一枚も売れておりません。

もともと、個人的には、柄シャツは結構好きというか、かなり好きでありまして、昔からコツコツと集めていて、店内には、未使用のパープルレーベルやキトンやアットリーニを完備しているのですが、通常ここは店内のバイパスエリアとなっております。パープルレーベルなんかは映画なんかでよく見る大昔のターンブル&アッサーを彷彿とさせ、なんとも言えないいい感じだと思うのですが、今はこんな柄物は流行らないのか、刺激が強すぎるのか、とにかく人気薄を超え、ニーズ無しの状態であります。

そんな状況でしたので、別注品では白無地、青無地の生地の手配をまず考えましたし、ちょっとした仕入れのお話をいただいても「無地ですか?」と聞いてしまいます。キトンのシャツも、昨年新たにまた箱入りで30枚ぐらいご用意(実店舗最安値!!)したのですが、当店「one & only 」を謳いながら、全て白無地、青無地でありました。

ですが、なんか「置き」に行っていないかと、ふと思う今日この頃でありました。お客様のニーズにお応えするのは、アパレルのみならず、小売業、もっと言うとビジネスの基本であるわけですが、その一方で、売れ筋そろえるだけのそんな店でいいのか、と。「置き」にいって打たれんのもなぁ、と。そんな折も折、世界最高峰といえるシャツのそれもビスポークのデッドストックを、先日カルロリーバでお世話になった東北の方の人から、30枚ぐらいご紹介いただきました。白無地、青無地も一応ありますが、そんなことよりシルク100%あり、カシミア100%あり、そして何より、イギリスやイタリア貴族ご用達のド派手なマルチストライプありありです。「やっぱりシャツはこういうのじゃないとな」と完全に目が覚めました。また「サイズ関係なし」なところがネジ外れています。ビスポークなのにサイズがバラバラで、また同じネック周りでも身幅や丈がまちまち。それゆえにビスポークともいえるわけですが、日本のビスポーク魂は無敵ですね。欧米とは精神性が違います。もちろん即決でお世話になった次第です。

大手セレクトショップでも白無地、青無地中心の品揃えの昨今、街場の古着屋の店内に散乱する、100枚近い雲上ブランドのどこにもなさそうな派手な柄物の未使用シャツの山々、「華麗なるギャツビー」のロバートレッドフォードが頭をよぎる光景でありますが、その一方でバイパスエリアが高速道路に昇格もしそうです。とはいえ皆様におかれましても、このあたりのブランドの、誰も着ないような柄のシャツ、2,3枚お持ちになられてもよろしいのではないでしょうか。年配の変態の皆様におかれましては、派手なシャツを着て、バブル期のあの時のようにまたどうかしてしまってください。お若い皆様、グレーのスーツに白いシャツに無地のネクタイもいいですが、そろそろダークサイド?に来ませんか。こういうのはもうどこも作らなくなっていくと思います。店主も、派手な柄シャツ着て、テラス席でクリスタル飲みながら、フランス革命についてまた考えることにします(嘘です)。今後は順次、店主がおろして着ていきますので、38、39、40辺りは当店でも何年かで絶滅します。是非よろしくお願いいたします。また来る4月11日と15日のシャツ受注会もまだまだ募集中です。ギリギリまで積めるだけ積む予定ですのでよろしくお願いいたします。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

 

究極の4品目

こんにちは、Tango245です。
当店では、既にクローゼットの中に逸品が溢れているお客様に、断捨離をしつつ、より厳選したポートフォリオの構築に向けて、究極の3品として、ビキューナのコート、ロシアンカーフの靴、アイリッシュリネンのスーツをご提案させていただいております。また、この3品の穴を埋めるアイテムは当店の別注品(来る4月11日と15日のシャツ受注会も引き続きよろしくお願いいたします)を、それらを収めるスペースの確保につきましては、月並みですが実店舗最高値の買取額と実店舗最安値の委託手数料を掲げ、ワンストップで全力のご対応をさせていただく所存であります。

それで、上述の究極の3品に勝るとも劣らない、4品目を本日ご紹介させていただきます。カルロリーバのビンテージシルクでつくるパジャマであります。カルロリーバは、昨今、巷で都市伝説化の様相を呈しておりますが、同社の社長が、フェラーリで自ら営業していた頃のカルロリーバを知っていて、今もそれを着ている店主としましては、何となくですがモヤモヤしたものを感じております。そんな中、東北の方の有力な人から、カルロリーバのビンテージの生地があるとご紹介を受け、先日お邪魔してきました。カルロリーバのビンテージでシャツをご提供できれば、巷に流れる都市伝説も少し落ち着くのでは、いや逆にビンテージの伝説が加速するのでは等々、を考えながらお邪魔したところ、(コットンではなく)なんとシルクでありました。

一瞬、コットンだったら、とも思いましたが、この身体が溶けそうな肌触り、もはやこのままお迎えが来ても本望な気分で、一瞬、シルクと怯んだ自分の小ささに、まだまだ精進が足りないと思う今日この頃であります。とはいえ値段を考えると、動悸が止まらず、なかなか聞けません。ですが「迷ったら歯を食いしばって全部買う」が、明治生まれの爺の教えで、「若い時の苦労は買ってでもしろ」という諺もあります。というよりも、そもそも、迷っていないですし、若くないですし、苦労でもなんでもないので、その東北の方の人のコネで、何とか先様にお願いしして出してもらい、お出しいただける分はすべて買わせていただきました。

とはいえ、これでシャツを作るとなると、2m以上必要ですので、原価だけでもその辺の吊るしのスーツの値段を軽く超えてしまいます。トマトソース等で一発退場のリスクを考えると自分も怯みます。とはいえ肌触りがウリですのでチーフとかを量産しても意味がなく、どうしたものかと思案し、ここは下着とセットのパジャマとかどうかと考えております。まあそうなると4m以上必要になり、スーツをビスポークするような領域に突入してしまいますが、どうせ作るなら、と思いますし、パジャマならトマトソースのリスクはなくなりますし、細かいことは気にしない男前なお客様いらっしゃいましたら、ぜひよろしくお願いいたします。このパジャマがあれば、睡眠負債も一気に解消、一日のうち8時間は、アニエッリの気分に浸れます。SDGやESG、このところの社会の流れにやれやれなお客様いらっしゃいましたらご検討くださいませ。少しは落ち着くと思いますが、枕やベッドの新調は各自でお願いいたします。ちなみにこの生地、洗えます。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

キトンかブリオーニか

こんにちは、Tango245です。
よく「キトンとブリオーニ、どっちがいいですか」と聞かれます。一般的な答えとしては「どっちもいいです」、あるいは「好みです」で、「00な人はキトン、00な人はブリオーニ」かもしれません。店主は、「徹子の部屋に呼ばれる時はキトン」、「ニューヨークに進出される時はブリオーニ」とお答えします。「逆じゃダメですか」とも聞かれたりしますが、「絶対ダメです」とお答えします。

「絶対という言葉は絶対言ってはいけない」昨今であります。試験問題の4択でも、「絶対」という言葉が入っていたら、とりあえず即スルーが鉄則です。ですが、絶対を使ってしまいます。

買った洋品を飾っておくというのもアリですが、できれば着こなしたいですし、着倒したいです。それで着こなす、着倒すというのは、ある意味、元を取って初めて言える言葉なんじゃないかとも思います。また元を取るというのは、長く着るということでもありますが、できれば文字通り元を取りたいもので、さらに言うと「金額以上の何か」を回収したいものです。どちらも定価だとスーツで消費税だけで10万円近くとられる価格帯、こいつらにもいい仕事してもらわねば、です。

徹子の部屋では、歯に衣着せぬ黒柳さんに「あなた、どこかお上品ですわね」と言っていただければ、その映像が折に触れ取り上げられ、一生食べていけるような気がします。少なくとも元は十分に取れます。そんな時、キトンの肩の感じや生地感が黒柳さんに心地よい催眠時術をかけてくれ、頼りになるわけであります。一方で徹子の部屋にブリオーニを着ていくと、「あなたのお召しのお洋服、ずいぶんお高そうですわね」とチクリとやられるかもしれません。元を取るとるどころか一生「高いさん」と呼ばれるようになってしまいます。

逆にニューヨークに進出されるとして、ビジネスの席上で、こちらがブリオーニなら「あかん、こいつ油断できない」となりますし、キトンなら「なんやこいつ」となります。そこで「キトンのカシミアなんだけど、あいつキトン知らんのか」とか思っても試合終了。結果100億円のディールが、片や117億円に上乗せされる一方、もう片方は89億円に値切られ、上下で28億円の差が出ます。もちろん相手がブリオーニの場合も多々あるわけですが、その場合、上乗せは無くてもディスカウントはありません。マイナスを未然に防いでくれるわけです。ディールなんてある意味、はったり半分。少なくとも服で足を引っ張られることはあってはいけません。上手く使えば、100万円のスーツの10着や20着なんて安いもんです。

「色や生地はどういうのが、シングルとダブルは」と聞かれれば、「サイズあっていれば、とりあえずなんでもいいです」と答えます。そういうのは我々が考えることではなく、ブリオーニやキトンが考えることで、実際彼らはそればっかり考えているはずで、伊達に高い値段つけてません。あえて言うと、似合う、似合わないもあまり関係ないです。もちろん似合っているに越したことはないですが、それと共にその場所にキトンやブリオーニを着ていることが重要なのであります。

ということで、キトンは皆様、割とお持ちだと思いますが、ブリオーニはそれほどでもないような気がします。海外狙っているお客様、タンスに1,2着はブリオーニをご用意しておいてください。優秀な弁護士先生のようにいい仕事してくれると思います。当店でも未使用品を激安価格、その辺のスーツの値段でご用意しております。よろしくお願い申し上げます。また来る4月11日と15日のシャツ受注会も引き続きよろしくお願いいたします。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

シャツ受注会

こんにちは、Tango245です。
前回のブログの更新が2月15日、インスタグラムが2月27日ですが、ワイン、ワイン、受注会の告知で、商品のご紹介といたしましては1月27日のフォスター&サンのビスポークまで遡ることになっております。この間、特段忙しくしていたわけではなく、体感的には10日ぐらいで、また個人的には、花粉に猛威を振るわれていて、数年ぶりの辛さを味わっており、もともとの出不精がさらに出歩かなくなっているなかなので、ではいったい自分はこの1ケ月、何をしていたんだ、と感じております。

お客様のご厚意で、毎日新聞のTV欄、それもNHKの中という、ピンクレディーやアリスの歌に出てくるようなところに広告を出させていただいたことを除くと、当店、開店以来、広告宣伝費、販売促進費の計上には縁がない収益構造で、「お前、最近交際費使ってないけど仕事してないんちゃうか」と怒られた時代(双方民間です)とは様変わりでありますが、それゆえブログとインスタでの商品紹介は当店の生命線ともいえるわけで、このような怠慢は、いくら店主が怠け者とはいえ、あってはならんことでございます。

幸い商品紹介に手詰まり感があるわけではありませんでして、最近もフランス物では、スマルトやエブゼリンやアルニスのビスポークのジャケットやゴメスのデッドストック、イタリア物でもガットのデッドストック、英国物でも、エドワード・セクトスンのジャケットやデッドストックのパンツ等、サイズはバラバラですが結構レア物が届いておりまして、今後は少なくとも週一で更新させていただく所存であります。また、アホアホなこともいくつか計画しており、くどくなること必至でございますが、どうぞよろしくお願いいたします。

それで本題ですが、第3回、第4回の別注シャツの受注会のお知らせであります。4月11日と15日に行いますので、皆様よろしくお願いいたします。先月ご注文いただきましたお客様のご納品は、すみません、その次の回(5月後半か6月前半)になってしまいますが、現在、一針一針心を込めて縫ってもらっていますので、しばしお待ちくださいませ。また今回は間に合えば、薄い青無地のサンプルもお見せ出来来るかと思います。前回同様、冷やかし、ツッコミ大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。

シャツ生地につきましては、これで、コットンの白無地、青無地はご用意できそうで、あとは夏に向けて青の綿麻無地の目途がつけばとりあえず行けます(どこに?)。また引き続きスポットでビンテージとかデッドストックとかで超絶生地があれば仕入れていく予定です。柄物が中心となりますが、海島綿や英国、イタリアの生地も、一部はアップチャージとはなりますが、在庫限りでお出ししてますのでこちらもよろしくお願い申し上げます。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

すごい男の唄

こんにちは、Tango245です。
このところ、ブログやインスタからご連絡いただいたり、ご来店いただいたりするお客様の皆さま、凄すぎです。サメが涙ぐんだり、クマが裸足で逃げたり、ワニが子分になりたがったり、虎がにじりよったりしそうです。店主は、服で家一軒、車で家一軒、ワインで家一件とか、勝手に盛ってのたまわっていますが、自分など足元にも及ばないレベルで、いったいいくら散財したのだろうという猛者の皆様です。当然、それぐらい使われておりますから、人脈も幅広く、とんでもない人と知り合いだったり、70歳でも朝からビンビンで逆にお困りの人もいらっしゃっていて、人間の価値は「いくら貯めたかではなく、いくら使ったか」とはよく言われますが、ホントつくづくそう感じております(某ネット企業の豪快な某創業者も「使えば帰ってくる」と、世界のAOKIさんも「良さがわかるまで使え!」とアメックスカードの宣伝をしておりました)。もちろん皆様、財産の一つや二つはお持ちなのでしょうけれども、散財されてきた人は皆様どこか気持ちがいいです。

先日、そんな男前なお客様のお一人がお越しくださいました。お名前は昔からお聞きしておりましたものの、お会いするのは初めてで、実際お会いすると、聞きしに勝る迫力で、お見受けしたところ、ビスポーク歴は約40年、年6-8着注文しているとしてビスポークのスーツだけでも300着ぐらい、コートやブルゾンや靴や鞄や吊るしも入れたら、もう倒れそうです。「同じにおいがする」とかよく言いますが、完全に自分以上のにおいがしました。以前ブログで、欧州には「ビスポークするのが仕事」というような人たちが多数存在していると書きましたが、我が方の日本も負けてはいないです。それで、随分減らしたものの、それでも増えて、、、とのことで、とりあえず3着、46相当のフォルモサ(先代です)のミディアムグレーのスーツとロンドンハウスのビンテージ(当時です)素材のビスポーク、日本のかつての銘店ピサにてご購入されたという48のキトンの3ピースを、お持ちいただき委託にてお預かりさせていただきました。先代フォルモサはクラシコイタリアのコレクターならマストアイテムで、しかもナポリ定番のミディアムグレー無地。かつてパニコやアットリーニも作っていたナポリの銘店ロンドンハウスのビスポークがジェンナーロ・パオーネ謹製。キトンも珍しく3ピース。文化遺産、ビンテージ、普段使いと、スマートに大人買いできるダイバージェンスであります。タグもいい感じです。

こういった方のお品は雰囲気がある上、程度も極上です。スーツやジャケットの年間着用回数が300日として300着あれば単純に年1回ですし、お気に入りを週1回で半年着用すれば、その分着ないスーツが増えます。作ってから1、2回着用というのもあれば、同時に複数着注文されると思いますので、1回も来てないのも相当数あるはずです。私見も含め、今回の3品、それぞれの着用回数は、フォルモサ、キトンは1〜3回、ロンドンハウスで10回程度と思います。フォルモサあたりは正直未使用な感じです。価格もオーナー様のご好意で低く設定していただいておりますので是非ご検討ください。またこのほかにもまだ相当数お持ちだと思いますので、こういうの出ませんかと、ご連絡いただければお聞してみますのでサイズ46前後のお客様、重ねてよろしくお願いいたします。とりわけお若いお客様、ぜひネジの外れた先輩達の残した、今ではもはや縫えないような逸品を受け継いでいただき、こんな世の中でも楽しい人生を送ってくださいませ。いい靴や服は貴方をいいところに連れて行ってくれるはずです。

ところでこのところのブログで、モンディアルを12気筒として書いておりましたが、「モンディアルは8気筒やろ」というご指摘を受けました。すみません、おっしゃる通り、モンディアルは8気筒です。申し訳ございませんでした。ではあの緑は何だったんだと思うのですが、モンディアルだったのかもしれませんし、もしかしたら412だったのかもしれません。何ぶん30年前なもので、、、。いずれにしろ多分シレっと書き直していると思いますが、見て見ぬふりをしていただければ幸甚です。またこのような突っ込みは大変ありがたいので、あわせてよろしくお願い申し上げます。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

 

 

 

 

 

12発の緑

こんにちは、Tango245です。
先日、当店別注シャツの受注会の告知をさせていただいたのですが、おかげさまで、多数のお予約を賜り、スケジュールが埋まってしまいましたので、今月はこれで打ち止めとさせてくださいませ。ご予約いただきましたお客様ありがとうございました。全力で頑張りますので、当日はどうぞよろしくお願いいたします。またご検討くださったお客様、来月も開催予定ですので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

前のブログで、次の車(当時)は「12発の緑にすると決めた」と書きました。ベストはその緑のモンディアル(じゃなくて412i)な訳ですが、モンディアル(じゃなくて412i)もなかなかに厄介な車でしたし、そもそもそんな色のフェラーリなんてまずないわけで、計画は早々に頓挫。プランBに切り替えて、どうしようかと考えておりました。

12発というとジャガーのダブルシックスで、緑とくればジャガーがお約束ではあるのですが、まだまだ若かったこともあり「どうかな?」と思っていたところに、XJ−Sのコンバーチブルがあるとのことです。しかも93年なのにクロムバンパー、リアが三角ではないのが残念ではありましたが、いちいち買わない理由を探してもしょうがないので見に行きました。実はXJ−Sのコンバーチブルは、自分がさらに若かった頃、SLで街を徘徊していて、道を譲った車がXJ−Sのコンバーチブルで、その優雅さ、美しさに我を忘れ、隣の席の優雅で美しい人を忘れ、後ろを追っかけて行ったのを今でも覚えているという因縁がある車です。

見にいくと、ワンオーナー、走行距離2.3万キロ、塗装も革シートも綺麗で、ウッドパネルの割れもありません。これは買うしか、とボンネット開けるとスカスカで、「え、4リットル?」、「いや、でもなんで革シート?」。聞くとオーナーが特注で注文したようです。当時はXJ−Sのコンバーチブルでも4Lは標準装備は布シートでした。新車価格は1400万(当時)ぐらいしていたはずなのに、、、。今はその辺走っている車でも革シート標準装備ですから、そりゃあクツの革も無くなりますね。ということで、アップチャージはどのくらいだろうと思いながら、初代オーナーの魂みたいなものを、二代目として引き継がさせていただきました。敬意を表し完全整備を敢行、足回りも全部交換しました。実際いい車でした。2シーターなのに無駄に大きい車体に狭い室内。回転半径は長い上に、しかもハンドルは振り切り厳禁、ガソリンも満タン厳禁です。ですがそれを上回るサムシングがありました。4リットルなので、燃費も良く、プラグ交換も安価で楽チンでしたし。ということで、緑はクリアーしましたが12発は一旦お預けとなりました。

さてそのジャガーですが、憧れではある一方で、「プアマンズ ロールス」との異名を取るのもまた事実であります。それでジャガーがコンバーチブルだったこともあり、今度はセダン、緑のロールス買えば問題ないと思い、狙うようになったのですが、狙っているとそのうち出てくるものです。コーチビルダー物はレアですが、SZのシルバースピリットなら結構あります。外見もおとなしいので街でも大丈夫(多分)ですし、血統からいえば、ある意味、「最後のロールス」とも言えます。ちょうど緑が二台出ていたので試乗、結局安い方を購入しました。それで「12発の緑」作戦はミッションコンプリートとあいなるはずだったのですが、購入後、12発でなかったことが判明、そんなもん初めからそうなのですが、こちらが勝手にロールスなんだから当然12発だろうと思い込んでいた次第です。ボーイングもエアバスもロールスロイスちゃうのぉ、と関係ないんですけど。(そんなレベルです。わかっていない、いわゆる雰囲気派です。)

でもロールス最高でした。エンジンがかかる感じ、細いハンドルを回し始め、遊びがなくなり始めてから各部に力が伝わり後ろのタイヤまで行ってそれがハンドルに戻って来る感じ、そしてコノリーレザーと本物のウッドパネルのインパネやピクニックテーブル、いい体験させてもらいました。よく「運転するならベントレー、後ろに乗るならロールス」とか言いますけど、あれは英国人特有の性格の悪さだと思います。自分なら「運転も後ろもロールス」。細いハンドルに伝わるあの感覚を運転手に譲るにはいきません。ということで12発の緑はまたもお預けとなりました。

がしかし、その後ようやくですが12発に乗ることができるようになります。それもあのモンディアル(じゃなくて412i)の後継、456です。銀座の街で出会ってから苦節30年?、この他にも500Eあり、560SELあり、2台の832ありで、また色は緑ではありませんが、人生初の12気筒。ミッションコンプリートということにしておきましょう。この456もなかなか手強い車でした。カタログ上の車幅は大したことはないのですが、無駄にトレッドが長いので駐車場は平置き、右ハンドルだったのですが、ドアミラーの望遠率が本国仕様のままで、それで運転席側のミラーを覗くと目眩がして危険です。もちろんトランスミッションにはお約束の爆弾抱えています。乗り始めもバスみたいにゴトゴト、ガタガタしています。ですがエンジン温まると12発最高ですね。待たされ後、手に入れてもがっかりすることも多い人生ってやつですが、これは良かったです。まさに完全バランスの2乗です。一台一台となくなっていく12気筒エンジンですが、もしまだ乗られていないお客様いらっしゃいましたら、テスラに行かれる前に、ぜひ一度乗っておいてくださいませ。

しかし日本はいいです。少し開き直れば、一般市民でもフェラーリやロールス乗れますから。イギリスやイタリアにそんな空気感はありません。ということで当店、そんなお車に合わせた用品、ではなく洋品をご用意しております。XJ−Sにはアンダーソン&シェパードのツイードジャケット(にフラノのパンツ)、ロブのスエード(にオレンジのカシミヤのソックス)、SZのシルバースピリットにはトミーナッターのビスポークにロシアンカーフの靴とアタッシュ、マイバッハには、チフォネリかシャルベのビスポークのスーツ、マラネロにはカルロリーバのシニスカルキにグイドボージのスーツとバリーニのストレートチップ、ルノー25にはブリオーニのタキシードをトランクに入れて、アロイジオのスーツにガットのモンクストラップ、ピカソにはルソーかエブゼリンのスーツバーグドルフ毛皮のコート(まだあります)、モデル3にはアルニスのビスポーク等々、如何様にもご提案させていただきます。こんなご時世、合わせやすいとか忘れて、着まわしの効かないコーディネートなんかも楽しんでしまってください。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

 

別注シャツ受注会

こんにちは、Tango245です。
先月、プレ受注会を行った別注シャツですが、第1回、第2回の予定が決まりました。第1回目が21日の日曜日、第2回目が26日の金曜日になります。なんと月2回開催!しかも同じ週!強気です(納品もありますので)。予約制にはなりますが、冷やかしでも全く問題ありませんので、お気軽にお問い合わせくださいませ。今月は生地につきまして、定番の120双と160双の白無地に加え、在庫限りではありますが、海島綿のご用意があります。柄物にはなってしまいますが、ぜひお手にとって見てみてください。

「日本のスーツはハンガーにかけた時が最高!、イタリアのスーツは羽織って歩いて風が吹いて裾がなびいた時が最高!(長い)」とよく言われます。百貨店で日本のスーツが軍隊のように一糸乱れずハンガーに並んでいるのは壮観です。その方が売りやすいのでしょうけれど、同じ大きさのまっすぐなキュウリが箱に均一に入っているようで、「味は?」と思ってしまいます。意図も気持ちもわかりますが、「そっちかあ?」と、あまり嬉しくありません。

日本のシャツも同じで、先日久々に師匠から薫陶を受けてきたのですが、畳んだ時に日本のシャツはこうなるけどイタリアのシャツはこうなる、と。こっち(日本のシャツ)の方が畳んだ時の見た目はいいけど、それはこう作っているからで、だけどその結果、着心地はどうなん?、そもそも人間の身体は、、、と国産の某有名シャツと古いイタリアのシャツを比べながら、数箇所、違いを教えてもらいました。店主は日本のシャツはあまりもっていないのでわかっていなかったのですが、それでも時々日本のシャツを買って感じたあの違和感は、スーツでハンガーに掛けた時に映えるように作るあの流れかと、納得した次第です。

幕末か明治に洋服が入ってきたころは、洋服づくりも真摯に向き合って縫っていたんでしょうけれど、毎日毎日縫っていると、勝手な解釈も入るかもしれませんし、少し手を抜きたくなる日もあるかと思います。今日だけと思っても、気が付けば日常になっているのかもしれません。注文増えれば、生産性に目が行きますし、人気化すれば、お好きな人達だけでなく、いろいろな人とも付き合わないといけません。それで一転して、供給過剰に陥ると、売るのに工夫が必要で、一糸乱れぬ軍隊のようなスーツ群や畳んだ時に「ビシっ」と見えるシャツ、本切羽やお台場やボタンの厚さ、ボタンホールの色等のわかりやすいアイコン的ディテールが、着心地よりも重要なのかもしれません。時おり、いいの作ろうと思っても一旦染みついた身体は抜けられませんし、そもそもいいのがどうなっているということももうわからない。そんなこんなで、作る人も売る人も、そして買う人も複雑骨折していて、プロの世界は、なかなかに厄介な時代であります。

幸い当店は、プロのアマチュアですので、「ロットがぁ」とか「採算がぁ」とかあんまり関係ありません。変態の領域なので、幸か不幸か一般の人はあまり来てくれません(本当はもう少しお気軽に来ていただきたいですし大歓迎です)。せっかくですので、店にある、ほぼ絶滅した大昔仕様をベースにそれを軽く超えるという気合でやってもらっています。ちなみに師匠が指摘したそのシャツの箇所、帰ってうちのシャツを確認しましたが、キッチリ、昔のイタリアのシャツで仕上がっていました。元ネタが昔のイタリアのシャツですし、生産効率や畳んだ時の見た目なんかはもともと気にしていませんし、そもそもマニュエラさん(日本人です)が縫っているので、当たり前といえば当たり前で、言うと怒られそうですけれど、「着る専門」の店主としては、単純に嬉しかった次第です。

テレワークでは上半身の装いは大事かと思います。見た目はもちろんですが、これからは着心地がより重要な気がします。当店の別注品は、世界を狙う、日本のビジネスマンの皆様への強力サポートを目的に、具体的には100時間ぶっ通しで仕事ができることを目指し展開しております。とりわけシャツはお身体に直接触れますので、手抜きはできません。ぜひ手間のかかった仕様からくる動きやすさと手仕事にこだわった優しいシャツをご体感ください。価格は、モデル3(業界最高水準の手縫い量)が税前36,000円、タイプ2(ネジの外れた手縫い量)が同39,000円になります(一部生地は要アップチャージ)。

ブログ等でも書いていますが、現状、製作枚数が月4枚に限られています。ですがこの少量生産ですので、お客様の寸法を採寸させていただき、ご体型によってはダミーをお作りし対応いたします。また、採寸からカッティング、縫製に至るまでマニュエラさんの丸縫いはもちろんですが、検品、梱包まで、店主ではなくご本人が行いますので安心かつ安全、さらに洗練されています。ということで21日と26日はぜひよろしくお願いいたします。両日のご予約も大歓迎です。(写真の箱と紙はイメージです)

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。

 

パワースポット?

こんにちは、Tango245です。
最近は出不精で、徒歩圏内かメトロリンクの範囲以外、あまり出歩かない店主ですが、先日、原宿の、日本のクラシコイタリアの聖地「池田洋品店」があったビルの前を通りましたら、取り壊しなのでしょうか、ビルの入口が封鎖されていたように見えました。ちなみに中華だったはずの一階は美容院でそちらはまだ営業されているようでした。

ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットが出演する「オーシャンズシリーズ」のどれかで、二人が一仕事終えて、ラスベガスの夜景を見ながら、「あそこは昔〇〇で、あそこは〇〇で、、、」、「ラスベガスもずいぶん変わっちまったな」と昔を回想するシーンがあります。日本だと渋谷の街とかそうなんでしょうか。自分なんかは東横線の改札から銀座線(時々ブラックアウトしていました)まで階段上がって10秒の時代だったので、東横線が地下とか、桜木町の先まで行ってるとか、メトロと乗り入れてるとか言われてもピンとこず、駅で迷子になる感じなので、街など回想できる余裕がありません。オーシャンズは街が変わっても、ダーウィンの進化論のように、適応して生きているわけで、自分も絶滅しないよう街にくり出していかねばと思っております。

ところで自分はブラッド・ピットが結構好きでありまして(どうでもいんですがもう少し)、「スパイ・ゲーム」という映画を何度も見ています。陳腐でベタなタイトルですが、原題も同じです。その映画のロバート・レッドフォードがメチャメチャ良くて、さらに彼が乗っている緑のピカピカの911、林の緑と反射するのがまたいい感じなのであります。緑というと、昔銀座にこれもピカピカの緑のモンディアルが時々止まっていてビルの風景が綺麗に反射していて、自分の328は紺だったので、(これもダミーのダクトで反射が切り替わりいいんですが)次の車は「12発の緑」にすると決め、また映画の中の作戦名が「ディナー作戦」だったので、また大事な案件は「ディナー作戦」と呼び、それが厳しくなると「プランBで行こう」と言って方向転換を計る戦略を遂行して来ました。

渋谷とは関係ありませんが、紳士服の世界は、依然厳しいものがあります。みんなの憧れで教科書でもあったブルックスブラザーズが破産法申請、ストラスブルゴ(リデア)も民事再生法の適用を申請、バーニーズ新宿店も閉店とのことで、非常に残念です。サンモトヤマや、バーグドルフ、ニーマンマーカス、ルイスなんかも合わせると、心情的には上述のブラッド・ピットような感じです。景気、いいのか悪いのかよくわかりません(株価は高いですが)。

ですが幸い当店は古着屋で、効率とかとは無縁だった古き良きのんびりした時代のアイテムやみんなどうかしていた熱い時代の熱いアイテムを扱えるわけで、実際そうしているのですが、そんな商品とともに店で暇していると、暇なのになぜか元気になって参ります(プラセボです)。免疫力も確実にアップしてると思います。身体にいいことは何もしていませんが、区の健康診断もこの歳でほぼ全部が真ん中、総コレステロールは少し高いですが、善玉が悪玉を凌ぐ勢いで、逝くときはピンピンコロリで逝けるのではないかと期待しております。それで完全に手前味噌で、自分でいうのもなんなんですが、実はここ、パワースポットなんじゃないかと思っております。

例えばですが店内では「今度来たガット君達だね。ようこそ、僕達はヘンリープール」と社交的で人を不快にさせない英国紳士が爽やかな笑顔で新人を出迎えているはずで、「お仲間は何人か来ているけど知り合いだよね。そこでどうだろう、我々大英帝国のコーク通り時代のクレバリーを紹介させてくれないか」、「おおきに、そやけどその前にハンツマンかアンダーソン&シェパードに会えへん?」と、ここでは新人とはいえベテランですのでキッチリ切り返し、それを「ハンツマン組は撮影、アンダーソン? 彼らはもう帰ったんじゃないかな。昔の癖で閉めるのが早いのさ」、「あの辺りは、身内でも色々派閥あるからややこしいんだ」と耳打ちし、軽くいなしてこっち陣営に取り込みを図る、とお互い慣れた感じでドンパチしているんだと思います。

「パニコ達はおる?」、「パニーコと呼ばないと機嫌悪いよ」、「ええねん、俺らは」、「彼らはだいたい外でタバコ吸ってるよ。現役の後輩達が儲けてくれているので悠々年金生活らしい」、「それはどこともそうだろう」、「君のところは潔かったね」、「まあな」、「若いそいつらもそのうち来るんか」、「年金もらっておいてその言い草はないんじゃないかな」、「いやうちは閉めとるから」、「そうだった。すまない、謝るよ」。「こっちに来る、あいつ誰」、「コスタンティーノ。知ってるよね」、「知ってるけどナポリ弁はようわからん」、「そうなんだ」、「こんちは、コスタンティーノっス」、「タグはいつのよ?」、「スカルピーノっス」、「雰囲気あるやん。今の奴らどう?」、「聞くんっスか」。

「おフランス達は?」、「あの一角でいつも朝から店のワイン飲んでるよ」、「入口の空ビンの山、あれは彼らの仕業さ」、「飲んでええん?」、「見つからなければ」、「いやいや、見つかってるやろ」、「そのときは小人の仕業にでもするのさ」、「朝から飲んでええんか?」、「ロンドンでは酒は男の朝食なんだよ」、「ここは東京やないかい、彼らはパリやし」、「そうだった」、「今でも高いん?」、「今はそれほどでもないらしいよ。ナポリターノが凄まじく上がったからね」、「どうなん?」、「人によるね」。

「あそこで寝てるのドイツ人?」、「フロイデンブルグ隊の生き残り、いつも寝てるけど本気出したらメチャクチャすごいよ」、「まだいたん?」、「いるどころか全員集まったら師団規模らしいんだ」、「倉庫と自宅の警備も任されてるらしい」、「くれぐれも挨拶だけは忘れないほうがいいと思う」。「ロシアンカーフとかビキューナとかは?」、「基本的には別荘生活で、時々顔見せにやって来る感じ。隔離しておかないとみんな狙うから」、「そうやろな」、「美魔女のお姉さん達ならあそこで筋トレしてる。仕事はプロ、というもっぱらの噂。イタリア人、フランス人、国籍関係なく何人かは年金全部貢いでいるらしい」、「あんたらが一番行ってるんだろう」、「コメントは控えさせてもらうよ。でもいいんじゃないかな。元気でいられれば何よりだよ。財産残してもろくなことにはならないし」。

「ジャポネーゼはおらへんの」、「ショーグン明石の末裔との噂もあるチュージョー結城が何人か送り込んでいるらしいんだけど、わからないんだよ。僕らでも見分けがつかないし、僕ら以上に僕ららしいらしい」、「俺らが死んだらまずいな」、「そうなんだよ」、「今の若いやつらじゃな」、「そうなんだよ」。「その結城って野郎、どんな奴?」、「怠け者」、「一番厄介やな」、「そうなんだよ」、「早めに対処しておいたほうがええんちゃうか?5年もすれば全部やられるぞ」、「どうなんだろう、僕達は表向きは動けないからね。そういうのは君達の専門じゃないのかい」、「動けないんやなくて、動かないんやろ、あんたらは」、「それは想像にお任せしておくよ」、「そんな輩のことより、アニエッリの話を聞かせてくれないか」、「俺はゲンズブールの話が聞きたいんやけど」、、、。

と、みなさん、表情は好々爺でニコニコしていますが、そこは一世を風靡して来た一騎当千の精鋭で、一度引退したとはいえまだまだ現役バリバリ、スイッチが入ると職業病で勝手に諜報モード突入、国家機密も付き合いベースで共有し暗躍、さながらフォーサイスの小説、映画なら「RED」とその続編、細かく言うと「ミッションインポッシブル」のウィーン、もっと細かく言うと「ダブルチーム」のナバーナ広場のような様相を呈します。結果、この狭い店内に無駄な情報やエネルギーが溜まりに溜まって、ここがパワースポット化してしまっっているのではと思う次第です。そりゃあ健康にいいですよ、濃い源泉で熱量が違いますから。前向きにも明るくもなってしまうと思います。最近、ご気分がイマイチすぐれない皆様いらしゃいましたら、ぜひこの源泉垂れ流しのシャワーを浴びに来てみてくださいませ。症状軽ければすぐ治ると思います。(個人の感想ですし、結果的に医療費より高額になってしまう場合もありますので、計画的にご利用ください。一応処方箋は現金決済なので抑止力は聞かせているつもりですが、、、。)

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。