こんにちは、Tango245です。
当店、昨年末に開店し、約10ケ月が過ぎました。ブログやインスタグラムの閲覧数やフォローしていただいている人数、また実際にご来店くださるお客様も着実に増加傾向にあり、順調に営業できてきております。ほぼ完全予約制なので普段は閉めておりますし、プレハブの二階ですし、接客も未経験で、店舗としては突っ込まれどころ満載ですが、再訪していただけるお客様も増え、(冬の華のように)こんな日々がいつまでもきっと続いていくことを祈っている、次第です。これもひとえにお客様の懐の深さのおかげと感謝しております。皆さまいつもありがとうございます。当店に強みがあるとするなら、店主の長年の散財歴を活かして、昔の話をお話しすること、ロシアンカーフ、ビキューナ等のレアなアイテムを「(なんとか)買える値段」でご提供すること、ブリオーニやパープルレーベル、ベルベストやチフォネリ等の現行品は実店舗最安値を目指すこと、ぐらいですが、これからもよろしくお願いいたします。
それで先日、ありがたいことに、12月発売予定の雑誌の取材を受けました。以前からお写真等でお顔は拝見していた著名なエディター様が数日前ご来店くださり、雑誌で取り上げていただけるとのお話をいただき、その撮影を先日していただいた次第でありました。雑誌もかつては月に数種類購入しておりましたが、今は1種類のみとなっていて、その唯一購入している雑誌に取り上げられるとは、店主にとっては本当に嬉しいお話でありました。
2,3カット、商品を撮ってくださるということで、うちの商品達も誰が選ばれるのか、平静を装いながらも前日あたりからザワザワしておりました。「主役は俺だな」、「うちだと、あいつと、あいつと、あとギリであいつぐらいじゃない」、「あいつ、自宅から来るんじゃないか」、「それ(自宅から来る)は反則だろう」、「いやそれよりキャンセルもあるんちゃう(すみません)」、、、。
そんなこんなで迎えた当日、商品が選抜されました。選ばれた奴らは順当な顔をしておりましたが、一方で外れた奴らは、「なんであいつ?」と、納得がいかない様子であります。普段は「俺はなかなか出ないよ」とか言って威張っている割には落胆が隠せないようで、みんな正直であります。一方で後ろに回り込んで場所をさりげなく確保している奴らもいます。ちなみにその選抜に店主は関わっておりません。(後が怖いので)
それで選ばれなかった奴らが周りを取り囲んで圧をかける中、撮影が始まりました。さすがに地力はある面々なので、バシッとキメてくれましたが、一つだけ緊張で固まってしまった奴がいます。エディーターさんやカメラマンさんがなんとか緊張をほぐしてくれようとするのですが、負のスパイラルで顔が引きつったままであります。当初は選ばれなかった奴らからのプレッシャーだけでしたが、そのうち同じに選ばれた同胞達からも、「ええかげんにせえよ」と蹴りが入っています。涙目になりながら悪戦苦闘し、当初の予定時間を大幅に上回りながらも、最後はそいつも実力を出して、撮影はなんとか無事?終了しました。
しかしながら、今回深く感じたのは、記事に係る人の1カットにかけていただける時間と思い入れであります。店主もインスタグラム等に載せる写真を撮りますが、大体こんな感じかなと、2、3枚ぐらい撮ればそれで進めます。時間にすれば5、6分でしょうか。ですが今回の撮影では魅せる角度やシワのより方等、何十回にもわたる淡々とした細かい作業の繰り返しで、まるで黒澤映画のようで、1カット目はなんと1時間ぐらいかけていただきました。その雑誌の特集記事のメインの記事ならともかく、後ろの方の店舗紹介のうちの一つの写真(取り上げていただいておいてそういう言い方になってしまい申し訳ないのですが、そこではないのですみませんがお赦し下さい)です。その写真に1カット目1時間。それぐらい普通なのかもしれませんが、雑誌を作る皆様の作り込みの丁寧さを今回あらためて痛感いたしました。(めちゃくちゃマニアックです。) これまで雑誌に育てられてきたにもかかわらず、最近は雑誌に懐疑的な見方を時々してしまっていた店主でしたが、これからは立ち読みなんかで済ませずに、ちゃんと購入し、1カット1カット、なぜそうなのか、プロの仕事を研究させていただこう、と思った次第であります。なお記事や撮影された商品については、12月の雑誌発売後、新ためて書かせていただきますのでよろしくお願いいたします。
大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらとこちら、こちらもお読みいただければありがたいです。