スエードのシューズ

こんにちは、Tango245です。
20−30年ぐらい前は雑誌全盛の時代で、読む用と保存用の2冊ずつ買う、というのも割と普通に「雑誌あるある」でした。店主も現地の取材レポートとかを読んでは、いつかはロンドンいつかはイタリアと思っておりました。またしっかりした特集記事は(今もですが)何度読んでも、今読んでも読み応えがあり、書いた方の想いや熱意が伝わってきます。

逆に割と「ふーん」と読んでいたのが、大御所のインタビュー記事でありました。中でもそのインタビューで着ているスーツやジャケットのサルトが、割とオーソドックスなので、マニアックなサルトを期待していた自分としては、少し拍子抜けの感が否めなかったわけです。

またその時感じていたことの一つに、なんでイタリア人(イギリス人も)はスエードの靴が好きなのか、ということでありました。雑誌のインタビュー記事や現地のスナップなんかには、相当な割合で、スエードの靴が出て来ます。これは今でも多分変わらないのではないでしょうか。

当時は「スエードの靴ねぇ」と、ちょっとよくわからない感じでありました。スエード自体、よくわからなかったのですが、加えていうと結構な割合でラバーソールだったりして、自分はラバーソールの革靴は苦手(個人の見解です)なので、さらに遠ざかる要因で、もっというと色が黒だったりすると、なんか全体を安っぽくしてしまう気がして、実際に買ったりもしましたが、まああんまり履かないかな、と思っておりました。

ですが、ここ数年、年のせいかもしれませんが、スエードもありだな、と思うようになりました。特に秋から冬にかけて、グレー、特にミディアムグレーのフランネルのスーツやパンツに、茶のスエードシューズという組み合わせは、秋の組み合わせとしては鉄板じゃないかと思っています。またこの組み合わせは、靴下の許容度を広め、定番はオレンジのカシミアソックスかもしれませんが、ポップな靴下との相性も良く、なかなか楽しめるんちゃう、と今頃になって喜んでいる次第です。

以前からスエードシューズがお好きなお客様には「今更なに言うてんねん」と怒られそうですね。これまですみませんでした。一方で店主のようにこれまでスエードシューズを避けて来られてきたお客様も多数いらっしゃるかと思います。お持ちでないお客様は今一度お考えいただければ嬉しいです。当店にも在庫がございますので、よろしくお願いいたします。ちなみにイチ押しは写真手前の新品同様のビスポークのクレバリーです。また当店、靴をお買い上げのお客様には、ロングホーズを粗品としてお持ち帰りいただいております。季節柄、自分では買わないようなポップな物も数多くありますので、この機会にぜひご利用ください。クレバリーのビスポークのスエードにGALLOのロングホーズ、それにモーラのフランネルのパンツにベルベストチフォネリのジャケット(当店で全部そろいます)で、オープンテラスのカフェで足組んで、ポップなロングホーズ見せながらブレグジットについての熟考でも如何でしょうか。ポンドやユーロの動向は重要ですので。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。