こんにちはTango245です。
本日は、ビスポークをお考えのお客様にリーチさせていただきたく、ビスポークスーツについて書きます。靴のビスポークに比べると、スーツのビスポークは価格も少し安く、修正も効きやすいので、とっつきやすいと言えます。昔は現地まで何度か赴く必要がありましたが、最近は多くのサルトがトランクショーを東京でも開くようになり便利になりました。価格も現地価格とそれほど変わらず良心的(それでも結構するわけですが)なところもあります。 まだビスポークをされていないお客様、ぜひお試しいただければ、と思います。
ですが、仕立てやすくなった半面、選ぶのが大変になります。イギリスかイタリアか、イギリスなら白洲次郎氏を意識しヘンリープールか、キングスマンよろしくハンツマンか、日本人的になんとなくアンダーソン&シェパードか、イタリアものならミラノかローマかフィレンツェか、それともナポリか。いやどうせならフラワーホールが美しいパリまでいってしまうか、、、。贅沢な悩みではありますが大変です。
同じサルトでも、得意不得意は否めません。打ち込みの入った生地が得意だったり、リネンが下手だったり、ボタンホール上手かったり下手だったり、イカリ型に対応できなかったり、します。それとビスポークやスミズーラだからと言って、完璧にフィットする訳ではありません。三着同時に注文しても出来はまちまちだったりします。また既製品よりも体型の変化に敏感で、カバーしてくれる範囲は狭いです。体型が変わっても直せるのがオーダーの魅力、といいますが、昔と違い有料ですし、元値が高いのでお直しも結構高いです。作った方が絶対高いんですが、「新しく作った方が安い」とか言ってやんわりことわられたりします。
そんなこんなで楽しくも大変なスーツのビスポークですが、重宝するのが古着屋です。お店によってイギリス系、イタリア系、専門分野範が異なるかと思いますが、当店は節操やポリシーがないので守備範囲広いです。しかも袖丈短めのビスポーク中心でかなり前を守る強気の守備陣形です。言って見れば、イチロー、田口、本西時代のオリックスのような感じであります。在庫限りで売れてしまうとなくなりますが、今のところ厚みがあるのでまだ後ろ抜かれることはありません。イギリスでは御三家に加えて、映画「英国王のスピーチ」の主人公でウインザー公の兄のキング・ジョージ6世が贔屓にしたベンソン&クレッグ、セビルローストリート1丁目(その名もNO.1 Savile Row St.)のギーブス&ホークス、イタリアですと、グイドボージ、カラチェニ、コスタンティーノ、パニコ、マテウッチ、カンパーニャ等、そしてフランス物では、スマルト、カンプス、アルニス、チフォネリ等、結構、ご参考にしていただけると考えています。
一方でビスポークのユーズド品で体型にあって気に入ったの買ってしまうのも得策かと思います。肩周り胸周りと着丈があっていれば、袖丈や裾丈、すそ幅ぐらいなら直しても味は変わりませんし。実際1着ビスポークする値段で3-4着、場合によっては5-6着買えますので、ビスポーク1着分で結構揃っちゃったりします。もっというとイタリア物なんかはサルト本人が現役の頃のユーズド品、イギリス物も名カッッターがいた時代の物の方が現行品の新品より価値は高いと店主は(勝手にですが)思っていますので満足度も高いです。またやはりいい物は長く着れます。当店には60年代のアンダーソン&シェパードのデッドストックとかもありますが、めちゃくちゃ格好いいです。そんな感じで少しお過ごしになりつつ、なんとなく好みが固まった後、為替動向とかも考えながら、旅行も兼ねてオーダーされるのも一考かと存じます。
毎度クドくなっていますが、まあお気軽に当店にていろいろと羽織っていただき、何となくのイメージを固めていただければ、と考えております。また当店、生地も在庫していることもあり、来年は、前回の靴同様、スーツのビスポークも展開していく予定でいますので、よろしくお願いいたします。大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらとこちら、こちらもお読みいただければありがたいです。