こんにちは、Tango245です。
このところブログで、昨今なかなか住みにくい世の中ですが、洋服や靴に関してまだ楽しみが残っているところなので、今後はいわゆるグッドインベストメンツとして、いいもの少しずつ揃えていくというのは如何でしょうか、と言うようなことを書いてきました。その中で究極の3品と称し、前回「ビキューナ100%のコート」、前々回「アイリッシュリネンのスーツ」をご紹介させていただきました。が、今回はその最後、ロシアンカーフの靴について書きます。
店主がロシアンカーフの名前を初めて耳にした(正確には目にした)のはブルータスの英国靴特集号でした。(詳細は各種サイトに譲りますが)「そんな革があったのか」という驚きで、「いつかは買うぞ」とかも(実は)思いませんでしたが、「二度目のロンドン、ロイヤルアーケードのクレバリーで、アタッシュケースを見たとき、感動して思わず買ってしまいました。それ以来一度も使わず同態保存状態なのはご案内の通りですが、このロシアンカーフの鞄もさることながら、「ロシアンカーフの靴」をいつかは持つべき逸品と考えております。当店にも数足在庫があるのですが、独特の模様が歴史的経緯と相まって圧倒的なオーラを放っており、存在感が違います。
ロシアンカーフは「靴には向かない」等のご意見もありますが、どうなんでしょうか。例えば店主の世代、イタリア車へのあこがれは強いものがありましたが、そこは「行ってはいけない領域」とされておりました。無謀にも店主は、マセラッティを購入、その後もテーマ8.32(これが最高でありました。なんせフェラーリのエンジンにポルトローナフラウの内装、しかもセダン)を2台、フェラーリを2台乗り継ぎましたが、行ってはいけないどころか行ってよかったと心から思っています。いろいろと人生を切り開いてくれました。ロシアンカーフが耐久性がなく靴には向かないのは事実かもしれませんが、そんなことは取るに足らない問題(個人の感想です)だと思います。それをいうなら80年代後半のバブル期のフェラーリなんて、耐久性どころかまっすぐ走る個体、もっというとエンジン掛かる個体なんてほとんどありませんでした。それでもフェラーリはフェラーリ、購入した多くの人の人生を切り開いたと思います。耐久性や静寂性、メンテナンス面や各種機能を求めるのであれば、クラウンに乗れば(マッサージもしてくれますし)最高だと思うのですが、クラウン乗って得るものよりフェラーリ乗って得るものの方が俄然大きいと店主は考えております。ロシアンカーフの靴もまさにそうではないかと思っています。実際、毎日履くわけでもありませんし、この靴は、スーツ時よりカジュアルで映えると思います。加えて、あの模様です。仮にクラック等入ったとしてもそれが味に思えるような革ではないでしょうか。今ならフェラーリの何十分の一で手に入ります(何の関係も無いですが)。そもそも靴と思うから機能性、耐久性とかの話になるのでしょう。ロシアンカーフの靴は靴であって靴じゃなく、どうぞ350年の歴史をお履きください。日本なら江戸時代です。余談ですが店主は今まで20足近くロシアンカーフの靴を見ており、そのほとんどがかなり古いものですが、クラックが奥まで入ったのをまだ見たことがありません。
(グリーンランドに対する)アイスランド、朝酒、エレキギター、平日ゴルフ、、、。とかくこの世は「楽しいことは悪いこと」という儒教的バイアスが働いているような気がします。真面目なのか、逆にわざと近寄らせないためなのか、本当のところはどうなんでしょう。性格悪いというか、住みにくい世の中です。そういう儒教的行動規範は他の人に任せておき、クレバリーのロシアンカーフの靴とダブルエックス、コスタンティーノのシャツ、その上にビキューナのコート羽織って、寒くなったら飲みにでも行きませんか。うちのワインを拠出いたします。
ご紹介した究極の品々ですが、当店、ロシアンカーフの靴を5足、ビキューナ100%のコートを6着、在庫しております。ちなみにクレバリーのロシアンカーフ製、未使用アタッシュケースもあります(上記写真)。まあこれだけアホアホな個人商店はなかなかに少ないと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
この3つ(いや4つ)持てば、もう物欲なくなります。あとは彼らに着られないよう仕事頑張りましょう。大丈夫です。彼らがお客様の人生をサポートしてくれます。そしてまた物欲が湧き出した際は、今一度ご相談ください。さらにとっておきのものをご紹介します。大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらとこちら、こちらもお読みいただければありがたいです。