バング&オルフセン

先日、百貨店に行き、ボッテガヴェネタのカバを見てきました。店頭にはなく、聞くとバックヤードに置いてあるとのことで、現物を見せてもらいました。ですが、店主が10年以上前に購入したカバとは別物で、醸し出される艶やオーラがなく、のどかなピクニック向けの鞄という感じでした(個人の感想です)。ただ値段は当時とあまり変わっていないと思います。また数年ぶりにエルメスにも寄りました。スカーフが値段は当時と同じくらいのように感じますが薄くなっていて少しがっかりし、「ケリーやバーキンって今は?」と聞くと、皆様には釈迦に説法で恐縮ですが「値段は約120万、予約等は受付けてなく時々入荷した際、店頭に出す」、「ケリーの方が品薄、ボックスカーフは素材が枯渇し双方とも廃番」とのことでした。

店主のかつての購入価格は30万(海外)、40万(海外)、60万(国内)だった記憶があり、10-20年前と比べると価格が2,3倍という感じになります。逆にスカーフのように値段据え置きなら質は??、ということになり、それではオーラも無くなるか、という感じでした。「値段据え置きなら質は何分の一、質ギリセーフなら値段数倍」—tango245の法則です。

それで本題ですが、気になる逸品があります。ポルトローナフラウのバニティフェアとバングアンドオルフセンのBEOSOUND9000です。バニティフェアの定価は現在約100万円。代理店がヤマギワから大塚家具に変わった後から変わっていないように感じます。Tango245の法則に当てはめると、昔のバニティフェアは相当の価値があるかと。またヤマギワが代理店を降りた理由は、フラウ社の戦略が拡大路線に転じ、大量販売のコミットメントを要求されたためとされています。大量販売するためには大量に作る必要がありますが、そうなると素材や縫製の質は、と。なのでバニティフェアは断然ヤマギワ物、かと。今から思うと秋葉原のヤマギワは各階とも見ていて楽しくなる逸品が多かったと思います。

もう一方はバングアンドオルフセンのBEOSOUND9000です。これは誰もが欲しがった6連のCDプレーヤーですが、数年前に廃盤になっております。同社は「10年後無くなってしまうような物は作らない」とのことで生産中止にしたそうです。実際音楽はダウンロードが主流になりつつあり、CDは右肩下がりです。とはいえ古い音楽は一定割合CDで聞くことになるのではないでしょうか。そしてこのデザイン、今見ても斬新です。(これも秋葉原のヤマギワの一階に常設のブースがありました。)

これらの逸品は、ルコルビジェのシェーズロングやミースファンデルローエのバルセロナチェアのようなリプロ品が出るかもしれません。それなら本物がプレミアムなしの中古価格で買える今のうちに。

 

なお大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。