こんにちは、tango245です。
このところ暇ですることもないので、用もないのにシャツを着てネクタイを締めている店主であります。さて、ネクタイの別注品をやらせていただいて頼りになるのは職人さんのこだわりなのですが、職人さんのモチベーションの源泉は素材の良さだと思います。変な素材持ち込んだらやっぱりモチベーション下がると思うので、頑張っていい素材をお届けしようと思っています。幸いジャガード(織り)に関していうと、国内でもいい素材がありますので、あとはこちらのアイデア次第なので楽しみではあります。先日も新しい生地をお願いして来ました。前回の生地は気合だけは入っていましたが手探りのところもあり、とにかくアウトにならないようなバッティングでしたが、今回は初めからアウトコース低めを右に引っ張って中村紀のようなホームランを狙って打席に立っております。ヘッドはピッチャー向いてますし、グリップも小指ははみ出ており、インハイに来たらキャッチャーフライでごめんなさいですが、イメージ通りなら即完売も見込める自信作群であります。身体が突っ込むとショートゴロになるので右足重心を意識しております。
問題はプリントの方でこちらは国内外ともに絶滅状態です。個人的には活字体のロゴ時代のマリネラぐらいまでのシルクの質感が好きなのですが、最近のはどこも値段の割には薄くて硬く、なんかキオスクで売ってそうなのばかりで厳しい感じです(個人の感想です。)。そう言えば店に出していたマリネラのネクタイは完売で、ホームページのスライド画面のネクタイも今は一本も残っていない状況です。お客様によると、当時シルクの製造方法はそれはそれは過酷で、今はそういうのは認められませんので、薬品を使って処理するらしく、もはや昔の質感は望めないとのことで、そういう品から売れていくのはやはり自然の摂理のようであります。
当店がジャガードに求めるものは太刀魚のように指5本で刀みたいになるコシの強さで、これに蛇腹のような14ピアゲと地平線まで続くハンドロールの相乗効果を期待しています。一方プリントに求めるものは柔らかさで、赤ちゃんを見ると思わずほんわかしてしまうあの感じであります。ですがそういったプリントの生地の再現はもはや望むべくのないわけですので、ここは手持ちの長期保管品の放出で、伝統芸能の継承に努めようと、一人ネクタイ祭りを非常事態宣言明けにでも開催しようかと考えております。聞いたこともないメーカーでも結構いいの出していて、またそういうのに限ってロゴも雰囲気あります。マスターズの皆様におかれましても、ぜひ昔のプリントタイで、孤高の存在感を示してしまってください。掘り出し物多数ですが、在庫限りで、売れたら本当に絶滅です。
それとオーダーいただいたネクタイがまとまって上がって来ています。ですがすみません毎度管理が悪く、どの柄がどなたのか、(大体は大丈夫なのですが)ほんの少し、ちょっとよくわからなくなっています。大変申し訳ないのですが、「俺のはどうなんや」とご連絡いただければめちゃくちゃ嬉しいです。本当に申し訳ないのですが、半分いつものことで、あの店にそんなこと言うても無駄やし、とお許しいただければありがたいです。何卒宜しくお願い申し上げます。