手縫いのカジュアルシャツ

こんにちは、Tango245です。
突然ですが、ハンド比率が超絶のカジュアルシャツが50着入荷しました(当店古着屋ですが新品です)。通常ハンド比率が高いシャツというと、今だとアンナ・マトッツォとかになるかと思いますが、伊勢丹で買うとパターンオーダーで7万とか10万、いい生地使うとコットンでも20万近くするそうで結構痺れます。とはいえ着心地はやっぱりいいので、ビジネス用に白無地とか青無地を揃えてしまうわけです。(当店にもあります。)

ですが、マトッツォはナポリですのでナポリのスーツには最適ですが、ミラノ等の北イタリヤやフランス、英国のスーツだと違和感が出ます。やはり北イタリアのスーツはシニスカルキやフィノッロ、あるいはブリオーニでシャープに行った方がしっくりきます。ということで、マトッツォのシャツは着心地最高な反面、着用機会は意外と限られるアイテムで、在宅勤務がより一般化してくると、いろいろな意味でなおさらということになります。

一方、その在宅勤務で着るようなカジュアルなシャツはどうなりますでしょうか。むしろこちらが手縫いであるほうがリラックスできてしっくりくるかもしれないのですが、ビジネス用とは違い、結構皆様お値段抑え目で、ミシンのバルバ辺り、場合によってはユニクロが一般的なんじゃないでしょうか。残念ながらマトッツォとバルバでは役者が違いますので、これではせっかくの在宅勤務が台無しで、仕事の足を引っ張ることはあってもサポートにはなりません。

ということで今回、手縫いのカジュアルシャツに注力した次第です。もともとは当店の「100時間ぶっ通しで仕事ができる」別注スーツで大成功してもらって、ロシアンカーフのカバンをお買い上げいただくという、勝利の方程式を想定しておりました。ですがスーツを着る機会が減っているので、今度は「なんか締めたくなってしまう別注ネクタイ」を作って、「なんかネクタイ締めたのでスーツを着たくなる」という流れのなか、パソコンの画面からでも違いがわかるネクタイとスーツにいい仕事させてボーナスアップ、結局はロシアンカーフのカバンをお買い上げいただくという、プランBも考え、さらに今回、リラックスできる手縫いのカジュアルシャツというプランCもサブで入れることにしました。

それでこのカジュアルシャツ、柄が完全にカジュアルな一方、ハンド比率はキトンやマトッツォレベルであります。通常カジュアルシャツはマシンメイドがほとんどで、手縫いといっても申し訳程度にボタンホールを手縫いで行う程度です。そのボタンホールの手縫いも着心地には直接は関係ないので、(気分は大事ですが)気分的なものであります。一方今回のシャツは、カジュアルシャツでありながら、手抜きは一切なく、ハンド工程が12~16工程、手縫いでないのは襟とカフの表裏のあわせぐらいです。さらにお値段も抑え目で、1万円台前半から半ばまで。カジュアルシャツ史上これまであり得なかった組合わせとなっています。「よくもまあ、こんなん作ったな」という感じしかありません。

実際「なんかネクタイを締めたくなる」、「それでスーツ着てしまう」としても、さすがに毎日というわけにはいきません。たまには立ち食いソバで済ませたくなります。ですが、その立ち食いソバ、ちゃんと出汁を取っていて、少なくとも四六か、できれば二八、オプションで紅ショウガ天やアナゴ天なんかを乗せれないとよろしくありません。ということで、カジュアルでありながら手抜きは一切なし、これが出汁を取った立ち食いソバの紅ショウガ天乗せ(人形町でいうと銘店「福そば」です)なのであります。また一つ、高速コーナーを作ってしまったかもしれませんが、気持ちよくぶっ飛ばしてくれてかまいませんので、ぜひ一度見てみてください。ネックサイズは39,40ですが、ノータイなので胴回りさえ合えば、守備範囲は広いはずです。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。