お前はベルサーチか?

こんにちは、Tango245です。
かれこれ30年くらい前、ジョージソロスがイングランド銀行を相手にドンパチをしていた頃、ロンドンに少しおりまして、ご多分にも漏れず英語学校に通わせていただきました。費用は会社持ちのいい時代です。グリーンパーク近くの、日本大使館の並びにある名門の語学学校でしたが、全く上達しなかったのは言うまでもありません。

「怠け者」という世界大会があれば日本代表クラス、世界でも負ける気がしない店主ですが、空気感でわかるのか、気がつくと国や言葉の壁を超えて、怠け者同氏がつるむようになります。とはいえ比率から言うとドイツ人とかはやはりまじめで、自分が気が合うのはフランス人やイタリア人で、イタリア人はイタリア人同士だいたいつるんでいるので英語はやはりうまくなれず、うまくなれないからか「英語は副詞が少なすぎる」とか文句を言っておりました。

ある時、あるイタリア人に「お前はベルサーチか?」と聞かれ、何を言われているかわからなかったのですが、「それだよ、それ」とポロシャツのロゴを指さされました。ロゴといっても2cmぐらい、しかも生地と同色の目立たないもので、逆に「よう見つけるわ」という感じですが、まあ「これベルサーチやで」という野村監督のような気持ちがなかったのかと言われれば、それは嘘になりますので、確かにこれはやられました。

「そやけど、お前らも着てるやろう」と見渡してみると、確かにロゴの入ったポロシャツを着ているイタリア人はつるんでいる周りにはいません。「うーん」と猛省しているのに、「だいたい金を払って宣伝をさせていただいているとはお前もたいがいやね」、「お前そんな格好悪いことして一銭ももらってないのか」、「不思議な奴だ」と傷口に散々塩を塗られ、あだ名が「ベルサーチ」とか「マエストロ」になったのも言うまでもありません。それ以来、有名ロゴの入った洋服は着なくなり、BremboやCORNESのステッカーは剥がし、260RSに至っては、エンブレムどころかスポイラーまで外し、レース用のカウルやつなぎには応援してくれるお店のステッカーやワッペンを製作し、お金をいただいたうえで貼らせていただくようになりました。某有名ピッツェリアやヘアサロン、中古車販売店、世界的な金融機関等々、錚々たる皆様に脇を固めていただき、非常にありがたかった次第です。

あれからかれこれ30年、ポロをはじめ、いろんなブランドのロゴは巨大化し、中には洋服より大きいものもあります。ロゴが前面に出ていないのはユニクロぐらいかもしれません。語学学校で出会ったイタリア人たちはどうしているのか、意外とバレンシアガとか着ているのかもしれませんが、そういう彼らには、うちの刺繍が入った、シャツやブルゾンを一式送りつけてやろうかと思っています。そんなことはさておき、丈夫で長持ち、熱い夏に最適な当店特製トートバッグ、税前2980円で絶賛発売中です。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。