大きなサイズ増えてます

こんにちは、Tango245です。
前回仕入れの中の買取りについて書かせていただきましたが、今回は海外仕入れについて書きます。店主は以前からフランスに細いルートがあり、時々レア物を購入しておりました。総じていうと、直しながら長く使用する傾向があるイギリスのものや、そのまま使い倒される傾向があるアメリカのものよりも程度がいいように思っております(個人の感想です)。

一般にフランスの雲上ブランドの多くは、下の階でイタリアのファクトリーに外注した吊るしの品を販売する一方で、上の階ではビスポークを受け付けています(いました)。下の階は頑張れば買える値段ですが、上の階は心が折れる値段であります。今は亡きですが、アルニスに行って、Pコート買おうとして下の階だと20万円、上の階でビスポークの値段を聞くと100万円です。だったら下の階で20万円の吊るしのPコート買って、残りで吊るしの森の番人と、シャツやネクタイをいくつか見繕って、その後モンラッシェとラターシェでも飲むか、あるいはロンドンまで戻って、ヘンリープールでスーツとコートをビスポークした方が、と誰もが思ってしまいます。ということで、フランスのビスポーク物はレアなわけであります。

ですが、そこはさすがフランス、お金の埋まり方、使い方が違います。コンコルドも原子力もOECDの本部もカンヌもチーズもワインもフランス、オリンピックの表彰式も母国語、英語の次はフランス語です。一部のお金持ちが、「ビスポークするのが仕事」かのように仕立て続けてくれています。当然数が多いので数回着て処分され、その中のいくつかが、細いルートを通じて時々流れて自分のところまで来ていたわけです。まあそんな「お下がり」を買うのは癪ではありますが、かのウインザー公は、服や靴を味が出るまで使用人に着用させていたとも言いますし、見方を変えれば、フランス人のお金持ちは、味が出るまで着てくれた自分の使用人とも言えるわけで、それはそれでまあまあかな、と思ったりしておりました。

ただ個人的な難点が一つありまして総じてどれもサイズが大きいです。ビスポークなのでわかりませんが、だいたいは50超えていて中には60とかも普通にあります。店主は44−46のサイズなので、60なんていうのは未知の領域でして、実際着ると、名探偵コナンのようです。それでもレア物ジャンキーなものですから、サイズ関係なしで購入しておりました。まあそれが幸い?し、現在店をやっているわけでして、人生わからないものです。

店を始めてからもその細いルートは続いておりますので、程度の悪くない、サイズの大きいフランスのレア物が少しづつ増えてきております。カンプスでいうと紺ブレ、カシミアのジャケット、フランスらしい茶系のスーツ、スマルトやチフォネリのビスポークもカシミアのジャケットを始め数着、アルニスもジャケットやコートのビスポークが数着あります。またフランス物以外でも、ヘンリープールやハンツマン等の英国物、パニコやリベラーノ、アットリーニ、カンパーニャ等のヨーロッパサイズで50相当以上の在庫が充実してきております。お身体が大きく、程度のいいユーズドがなかなか見つからないお客様いらっしゃいましたら、一度ダメもとでも、ご連絡いただければありがたいです。靴もUK9相当以上のクレバリーやフォスター&サン、パリロブ、ロンドンロブ、ガット等のビスポークシューズも多数在庫しておりますので、合わせてよろしくお願いいたします。

大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらも読みいただければありがたいです。