こんにちは、Tango245です。今回も当店が、「グッドインベストメンツ、究極の3品」の一つとしているビキューナ100%のコートについて書かせていただきます。
ビキューナは、アンデスの女王と言われインカ帝国の王の衣装として使用され、その後は乱獲によって絶滅寸前の状況となり、ペルー政府が1960年代にその保護に乗り出し、現在はロロピアーナが管理し独占的に輸出する権利を持っているとのことです。その結果、今新品のビキューナのコートは、キトン、ロロピアーナで1着数百万、ブリオーニではオーダーのみ対応で1000万となっているらしいです(未確認です)。とにかく高級外車が買えるほど高価です。半額でもおいそれと手が出る金額ではありませんし、実際買ってしまっても、気軽には羽織れませんでしょうし、ほとんどの場合は着こなすどころかコートに着られてしまい、なかなか楽しむところまでは行きにくいと思います。(間違いなく素晴らしいとは思いますが)
当店がご紹介したいのはこの数百万円のロロピアーナのビキューナコートではありません(ご安心ください)。新品のコートを着ることほど気恥ずかしいものはありません。コートは、みすぼらしいのはNGですが、いい素材で仕立てた逸品を、親、あるいは祖父から引き継がれた感じで大事にお召しになられているほうが味が出てていいような気がします。それで当店がお勧めしたいのは、ロロピアーナの独占供給前の時代のビキューナ100%のコートです。かなり古くなってしまいますが、ビキューナですから大事にされているものも多く、枯れ感、着古し感がちょうどいい塩梅のものが多いと思います。いわゆるプレーヤーズコンディションというやつでしょうか。もっというとこの頃のビキューナはいわば天然物、一方、今のロロピアーナのビキューナは養殖物ということになります。店主は、すっぽんと真牡蠣以外は天然物のほうが好きなので、当然ビキューナも天然物に惹かれます。有名どころのブランドのタグ付きなら本物でしょうし、価格もロロピアーナの10分の一以下で手に入ります。「天然ビキューナ100%」、温暖化でコートを着る機会も年々少なくなってきていますが、だからこそ逸品を1,2着持ちたいと思います。天然物が絶滅しないうちに是非、抑えてしまってください。
当店その天然ビキューナ100%のコートを6着在庫しております。古いものですが、くすんだ感じやくたびれた感じはありません。加えて専門の業者様に水洗いをお願いしております。カシミアぐらいなら店主が水洗いをしてしまうのですが、さすがにビキューナは怯みまして、専門家に依頼しました。クリーニング代にも怯みましたが、気合いで頑張りました。ぜひ当店にて、プレーヤーズコンディションのビキューナをご体験ください。14,5世紀(日本なら鎌倉、室町時代)に道路網や金属加工、脳外科手術等、高度な文明を成立させたとされるインカ帝国の王の衣装です。
なお大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらとこちら、こちらもお読みいただければありがたいです。