こんにちは、Tango245です。
最近のガソリン価格にはびっくりですが、このところじわじわと円安も進んでおり、1ドル115円、1ユーロ130円、ポンドも160円を伺う展開で、これ以上進むと我々広義の輸入業者も厳しくなってきます。何回か書いていますが、中長期的には1ユーロ250円、1ポンド300円とかでも自分は驚かないので、気持ちの準備は出来ていますが、その前に1ドル100円割れとかの最後の円高局面が来ると思っていた(いる)ので、もう一回ぐらい楽しませてほしいと思っています。ですが世の中、なってほしい方向には進まなく、なってほしくない方向に進むのが常ですので、期待薄かもしれません。
10年後、仮にロンドンロブのビスポークが15000ポンドで1ポンド300円なら一足450万円、シューツリーが別売りで100万円とかいうレベルになってしまい、ビスポークなんてもはや「夢のまた夢」、我々の「いなせなロコモーション」なんて「いにしえのこと」になります。
もともと英国での靴や服のビスポークは、限られた階級の人たちの物で、一般のロンドン市民は、ちょっとした洋品好きでも、靴ならチャーチどまり。クレバリーとか言っても知らないわけであります。これまで、我々一般市民が買えていたことがどうかしていただけなのかもしれません。実際アメリカ人もロシア人も滅茶苦茶儲けた人が大量に注文する世界だと思いますし。まあいい夢見させてもらったという感じでしょうか。
ということでトミー・ナッターです。トミー・ナッターと言えば、我々世代だとビートルズの名盤アビーロードのジャケットやビルの屋上でのゲットバック等のゲリラライブがお約束の条件反射ですが、お若い方だと服好きのお客様でもご存じない人が多く、「じゃあビートルズは」と聞くと、「名前は聞いたことある」という感じで、時代を感じてしまう今日この頃です。
とはいえトミー・ナッターはご存じなくても、ティモシー・エベレストやオズワルド・ボーディング、リチャード・ジェームズはご存じのようで、その繋がりで言いますと、彼らの師匠がこのトミー・ナッターで、同僚だったエドワード・セクストンと組み69年に、ナッターズ・オブ・セビルロウを開店。保守的な英国紳士服業界に風を吹き込み、ビートルズを始め、ミック・ジャガーやエルトン・ジョン、といってもわからないかもしれませんが、当時の多くのミュージシャンから絶大な人気を獲得。ティモシー・エベレスト達が学んだのがその彼の晩年となるわけです。
彼はその後、ビスポークでの成功に飽き足らず、既製品市場に打って出るので、トミー・ナッターの織ネームが付くほとんどのスーツは既製品になるのですが、当時縫われたビスポークのスーツも、時々ですが市場に出回ります。製作は70~80年代前半になりますので40~50年前、当然状態がいいのは少ないのですが、当店にある5着はミントコンディションも多く、コレクションとしても貴重だと思いますし、またスタイルも今着て古さを感じませんので着倒していただいても大丈夫であります。ビートルズマニアのお客様もここは押さえておいていただきたく、何卒よろしくお願いいたします。ハンガーも貴重です。
大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらとこちらも読みいただければありがたいです。*コーヒーのご提供につきましてはコロナ蔓延を鑑み、現状自粛させていただいております。