当店の別注品について

こんにちは、Tango245です。

当店、ヴィンテージ商品の販売をしております。誠に僭越ながら商品には多少の自負を思っておりますが、その商品も売れれば無くなってしまい、もちろん別の人にまた大事にしていただけるのは非常にありがたい反面、手元からなくなってしまうことに対して一抹の寂しさも感じてしまいます。実物はなくなってもなにかDNAみたいなものをなんとか残せないだろうか、と開店以来このことを考えておりました。

商品を眺めておりますと、フォルムの美しさ、素材の上質さ、縫製の丁寧さは、ブランドにもよりますが概ね2000年前後を境に大きく差がついていくように感じます。60年代のアンダーソン&シェパードと自分が2000年代後半にビスポークしたアンダーソン&シェパード、コークストリート時代のクレバリーと同じく2000年代半ばに自分がビスポークしたクレバリーを比べると、正直、同じブランドなのかと悩んでしまうほどの差を感じてしまいます。また当店、特段、古いものを意識して販売しているわけではないのですが、ご来店いただいたお客様がなんとなくお手にとっていただける商品も、だいたいですが2000年半ばぐらいまでのものが多い感じです。こういった美しいシェイプの品々、あと10年もすれば思わぬ高値になっているかもしれない一方で、埋もれていって忘れられてしまうのかもしれません。もしそうなれば非常に残念であります。

そこで、このままでは埋もれていってしまうかもしれない、そのシェイプをリスペクトしつつ、一方で店主のこだわりも満載した、別注品の販売を計画し、話を進めてまいりました。別注品として何かを継承していければ、現在の商品も心おきなく嫁がせることができるのではないかと考えた次第です。ネクタイは既に製品化が始まっており、靴についてもサンプル品を現在製作中です。スーツ、コートも概要がほぼ固まりました。店頭に置くのはそれぞれもう少し先になりますが、ぜひ一度、当店の別注品をお手に取って見ていただければ、と存じます。(詳細は、次回以降、当ブログにて書いていきます。)

繰り返しになりますが、商品が売れていくことに、感謝しつつも一抹の寂しさを感じている店主が、それらの何かを残したいと考えた、スピンアウトな部門です。それらの何かが残ればいいので、マスや流行は追いかけていません。靴はもちろんですが、スーツやコートにおいても、シーズンごとのディテールの変更は基本的にいたしません(ご希望にはもちろん柔軟にご対応させていただきます)。せいぜい生地感のご提案どまりでしょうか。ネクタイもハウススタイルの柄と無地を除けば、ほぼ単品ごとの展開で人とかぶることはありません。長く着れる品をご検討中のお客様、是非よろしくお願いいたします。各アイテムとも当初一年間はお試し価格にてご提供いたす予定でおります。

なお当店の本業は、ビンテージ品の販売で、今後もマニアックな商品を並べてまいりますので、引き続きご贔屓の程、宜しくお願い申し上げます。また大変恐縮ではありますが、当店、クレジトカードに対応できておらず、もし何かお買い上げいただける場合は現金決済となってしまいます。ご不便おかけいたしますがご容赦いただきますようお願い申し上げます。また不定期営業であり、倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。すでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。*当店につきましてはこちらこちらこちらもお読みいただければありがたいです。