靴のビスポーク、スミズーラ

こんにちはTango245です。前回、スーツのスミズーラについて書きました。「お考えの方は、(慣れと体力が必要ですけど)ぜひ始めて見てください。」という内容のつもりです。今回は、靴のスミズーラについて書かせてください。

靴のオーダーは厳しい世界です。スーツは「ぜひ始めて見てください」と書きましたが、靴はあまりお薦めできないです。店主も、靴のオーダーは、ガットステファノベーメル、ジョージクレバリー、ジョンロブ(セントジェームズ)のみで10足程度(といってもうち6足はガット)です。薦めない理由は、大きく2点で日本人の足形とオーダー価格です。

実は店主は、30年近く前、国内の靴店で靴のオーダーをした経験があります。納期は確か2ケ月、価格は数万円でした。考えに考えてフルブローグを二色のコンビでオーダーしました。自分に合った足形で最高の履き心地、しかも自分が選び抜いた配色と素材。期待は高まる一方でしたが、出来上がりは「がっかり」でカレーパンみたいなのが2つ出来ていました。「とてもじゃないが履けない」。結構へこみました。

「自分に合った足型」、が曲者です。店主の足は、日本人の典型的な「甲高幅広」です。これに沿った形で靴を仕立てれば、カレーパンのようになるのは当たり前でした。どんなに履き心地が良くてもそんな形は勘弁です。店主は「ファッションはやせ我慢と自己満足」と思っておりますので、少々足にあっていなくても無問題と考えております。ということで、店主は、皆様の足型がCワイズでなければ、オーダーは避けられたほうが無難、とお話ししております。経験上ガットだけは例外(後述します)なのですが、もはや閉店しておりますので。

お薦めしないもう一つの理由は、昨今の価格の高騰です。雑誌とかによると、ジョンロブのオーダー価格が100万円から、シルバノラタンジのオーダー価格が140万から、ステファノベーメルのオーダー価格が150万からだそうですね。ラタンジは引退だろう、ベーメルは数年前に逝去されているだろう、、、、。店主には手が出ない金額です。150万出すならヘンリープールに生地持ち込みでスーツを4着オーダーしたいです。では靴はどうするんだ。これについては次回以降で書かせていただきます。

大変恐縮ではありますが、当店は不定期営業で、また倉庫や自宅にて保管し店舗にない商品もありますので、原則予約制とさせていただいております。またすでにお買い上げいただいている場合もありますのでお手数おかけしますが、ご来店の際はメールか電話にてご連絡いただきますようお願いいたします。店主の予定がなければ土曜日曜祝日を問わず、また夜間についてもご対応させていただきます。ナポリの名店マリネラを真似てコーヒーをご用意しお待ち申し上げます。よろしくお願いいたします。