Tango209~213、フィンテックス、ドーメル

店主はスーツを仕立てる際、共地でネクタイを時々作ります。調子に乗っていろいろとやらかしてしまい猛省、スーツとネクタイを同じ生地で、シャツとチーフも同じ生地で着用、合計2色2素材しか使わず、ひたすらお許しや嵐が通り過ぎるのを待つ際の装束として用意している次第です。あまり褒められた話ではありませんが、共地のネクタイをそのスーツにかけてますと、お客様からは好評のようです。

皆様はスーツと共地でコートを仕立てられたことはありますでしょうか。一般にコート地とスーツ地は違うので何とも言えませんが、店主は一度、スーツと共地でコートを仕立ててみたい、と思っておりまして、それもスーツは3ピースでベストの背中も共地、さらにスペアパンツとネクタイも、と考えております。ある時は5点のフル装備で、またある時はジャケット無しでベストの上にコートを、タイドアップの時は共地のネクタイ等、なかなかに楽しい企画だと思っております。

そうなると同じ生地で10mぐらい必要になり、また無難な無地ということになりますと、ビンテージ生地ではほぼノーチャンスで、店主は現行品をバンチから買うことはまずないので、結局この企画は、とん挫してしまっていました。

とはいえ願えば叶うもので、探していた中古車が探していた色と仕様で突然見つかるように、生地屋さんのご厚意で、オーソドックスな紺無地とミディアムグレーの現行品をそれぞれ15m弱と強、まわしてもらいました。正直、現行品はよくわかってないのですが、ドーメルのロイヤル11というラインです。「現行品ならドーメルやろう」、冒頭の企画が可能になりました。皆様も、紺無地、グレー無地で究極の5点セット、いかがでしょうか。

このように当店生地も在庫しおり、ビキューナ(Tango207,208)やカルロリーバのビンテージシルク(Tango206)等をご紹介しておりますが、ほかにもビンテージのフィンテックス(Tango209~211)等も在庫しています。こちらは店主が20年前に英国で掘ってきた生地。現行品にはない風格を纏ってしまってください。