Tango206、パープルレーベル

遠目で見るとユニクロと変わらないかもしれないラルフ・ローレンのパープル・レーベルですが、その下のラインとは価格が3ノッチぐらい違う、ラルフ・ローレンの英国への思い入れがたっぷり入った雲上ブランドでありました。

ファーストリリースは94年で、スーツはスーツのロールス・ロイスと言われる、チェスター・バレーが当初担当していました。国内では金額的に手が届かず、見るだけでしたが、95年か96年、サンフランシスコのニーマン・マーカス(あるいはニューヨークのバーグドルフ・グッドマン)で見つけました。

サイズを見ると36ショート、羽織ってみるとピッタリで、「これがロールスか」、値札を見るともちろん現地価格、店員はすかさず「キャリー品なので少しお安くさせていただきます」。ということは「ファースト・リリース物?」 小さいサイズだからこそ、アメリカで残っていた奇跡、現地価格、さらに有名店で店員からディスカウントを提示されるという常連客のような厚遇。しかもファーストリリース物。買わない理由はありません。

そして2019年Tango245開店。この肩パッドがっちり、パンツの裾幅25㎝の英国製スーツは、他の巨匠達にも勝るとも劣らない佇まいで当店で鎮座していますが、店主にはダブダブで、当時、ピッタリだと思った自分はどうかしていたようです。