Tango195~197、アルニス

既にアルニスは閉店してしまっておりますが、いまだ日本でもアルニスは人気です。ですが巷に出回っている多くは既製品で、イタリアのファクトリーが製作したものになります。

またチフォネリもコアなファンが少なからずいらっしゃいますが、こちらも販売されているほとんどの物は、百貨店の国内ライセンス生産品か、カルーソ等のイタリアのファクトリー物になります。

店主はカルーソの製品は嫌いではなく、着心地に加えてフラワーホールの美しさは逸脱でありますが、それならカルーソをそのまま購入すればよく、何も2倍のプレミアムを付けて、カルーソ産チフォネリを購入するのはスマートでないと考えます。

実際、アルニスのアルニスたる所以、チフォネリのチフォネリたる所以は、そういった既製品にあるわけではなく、「100m先からでもチフォネリとわかる」、2階で縫われたビスポーク品であります。

ですが、アルニスにある既成品のピーコートが20万円に対しビスポークだと100万円、チフォネリの国内ライセンススーツが約20万円、カルーソ製スーツが約30万円に対し、ビスポークは約100万円と非常に高価なため、多くの人は日和ってしまい、既製品に流れます。

一方ビスポークの目線で見れば、今度はスマルトやカンプスとの比較になり、値段も同程度ですので、押し出し感から言ってもそちらのアトリエに流れてしまいます。結果として、アルニスやチフォネリのビスポーク品は非常にレアな存在となっています。

とはいえ、少ないながらもビスポーク品は存在しており、そういった品は浮世の「あるある」など視界に入っていない、ポリシーを持った骨太の逸品といえます。