Tango137~138、フィノッロのシャツ

アンナ・マトッツォのコットンのシャツが3万円台で作れた時代に、8万円したフィノッロ。当時ピロッツィのコートが10万円そこそこと記憶しており、手ごわい価格帯でありました。ジェノバにある小さな店ですが、さすが大御所、二度目以降はミラノのカラチェニまで来てくれるので、助かるのに加えて、カラチェニのアトリエで採寸をしてもらえるという贅沢が味わえました。

店主が仕立てたのは2001年で約20年前。今はどうなっているかはわかりませんが、アンナマトッツォのビスポークが今10万円として、フィノッロに当てはめると、コットンのシャツ1枚、24万円という計算になります。

シニスカルキ(Tango131~136)もそうですが、フルハンドで手間がかかっているとか、そういったベクトルではありませんが、シャルベのような感じでもなく、ヨーロッパの貴族が代々ご用達の逸品で、優しい感じと堅い感じのバランスが絶妙です。