Tango190~194、マックス・エブゼリン

エブゼリンは、「Group des Cinq」と呼ばれる、ワインで言うと5大シャトーのような、フランスのビスポーク界のグループに後年加わる、いわばムートンのような存在であります。

顧客もユニークで、カンプスやスマルトが政財界や王族中心なのに対し、こちらは俳優や歌手ご用達で、ガンダムでおなじみ、赤い彗星、シャー少佐の名前の由来となるシャンソン歌手のシャルル・アズナブールや、人気俳優ゲンズブール等が顧客です。

ゲンズブールはジェーン・バーキンやブリジット・バルドー、カトリーヌ・ドヌーブ等、数々の美女と浮名を流し、「ジェーン・バーキンのどこが好きか」と聞かれ、「彼女の心の中にいる俺」と答えた、稀代の遊び人であります。

なので、ルソーやカンプス、スマルト同様、当店このエブゼリンにも思い入れがあり、積極的な在庫を心がけております。Tango189はハリソンズのカシミアを使ったコートになります。その昔カシミアと言えばハリソンズですで、年代物なので一皮むけてはいますが、まだまだ現役バリバリ、むしろこれからが楽しみの鉄板の一着になります。

Tango190は大胆なタータンチェックのジャケットです。この生地をバンチで選ぶのはほぼ不可能ですので、相当の洒落物のチョイスだと思われ、これもオーダー主に会ってみたい品になります。Tango191~194も同一人物がオーダーした筋のいいビスポークで程度も極上となっています。