Tango093、グイド・ボージ

95年サンモトヤマにて購入しました。店主が「いつかはイタリア」と思いを馳せるきっかけとなった旅行雑誌のガリバー、92年3月26日号の「イタリアの謎を追え」特集で、それまでイタリアと言えば、アルマーニやベルサーチ等のモード系のブランドしか知らなかったのですが、クラシコ・ブームとなる90年代後半のかなり前にイタリアのクラシックな逸品が紹介された圧巻の特集でありました。

そしてそのオーダー特集の冒頭を飾るのがボローニャとパリにアトリエを構える巨匠グイド・ボージで、アトリエはミロやシャガールが無造作に立てかけられた異様な空間、1978年に最後に売り出された天然ビキューナを全部買い占めたと書かれていて、単なる仕立て屋の領域を超えています。

その巨匠の品をサンモトヤマで見た時は震えました。茂登山さんのことですからボージ氏とも親交があったのだと思います。やはりサンモトヤマは日本の銘店の一列目。サイズも聞かず残っていた2着を購入し、これはそのうちの残っている1着(サイズ44相当)になります。